ビッグモーター「高給保証」でいまだ反省も危機感もナシ 関係者が明かした「信頼回復はムリ」な呆れた社内事情

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「カネの切れ目」で一斉退職

 別の同社関係者が補足する。

「もともとビッグモーターには40代以上の社員が他の一般企業と比べて少ないという特徴があります。連日の残業や過酷なノルマなどで心身を病んだり、嫌気がさして転職していく人間が絶えなかった。必然、いまの社員で主流を占めるのは“稼げるからビッグモーターにいる”といったイケイケ系タイプ。言葉を換えれば、ドライな感覚の社員が多いので“カネの切れ目が縁の切れ目”となりかねない。会社が迷惑をかけた関係者や被害者への補償よりも社員を優遇するのは、給与を保証しないと一斉離職を招き、組織が一気に崩壊しかねないからです」

 組織の維持に躍起となっているためか、「8月以降、退職を申し出た社員に配置転換や異動、減給の可能性をチラつかせ、脅しなだめて翻意させる」(前出・社員)ケースも増えているという。ビッグモーターに事実確認を求めると、「個別の事案につきましては、回答を控えさせていただく。具体的な情報を把握した事案については適切に確認、対応を進める」と答えるにとどまった。

 本社が六本木ヒルズ(都内港区)から多摩市へと“都落ち”しようとも、社員の意識は一朝一夕に変わらないようだ。「全社員一丸となって信頼回復に努めていきたい」との新社長の言葉もむなしく響く。

デイリー新潮編集部

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