「目標はクラブワールドカップ優勝」新宿のアマチュアチームが本気で語る夢 三越伊勢丹など老舗企業がバックアップ!

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「目標はクラブワールドカップの世界一。当初から本気で言い続けています」

 大胆な夢を語るのは、高層ビルが立ち並ぶ東京都新宿区に本拠を置く、サッカーのクラブチーム「クリアソン新宿」で代表を務める丸山和大氏(39)。チームと同じ社名の事業会社・クリアソンの経営者でもある。

 チームは平成17年の創設で、JFL(企業や大学のサッカー部、地域のアマチュアクラブチームなどで構成)所属。サッカー界にはJ1~J3を擁するプロのJリーグのほかに、アマチュアのリーグがあり、JFLはその全国リーグとの位置付けだ。JFLは平均観客数が千人を下回るチームがほとんどだが、クリアソン新宿は2千人近いファンを集めるほどの人気だ。

 チームを率いる丸山氏のサッカー歴は長い。

「立教大学のサッカーサークルでは代表を務めました。卒業後は伊藤忠商事に就職しましたが、サッカーを続けたいと、早慶、明治、中央といった大学サッカーサークルの選手を誘ってチームを作ったんです。“いずれはプロチームに”と」

 以来18年。主力はJリーグで活躍する選手にも引けを取らないと胸を張る。

「29人の選手のうち、22人がウチの社員。残る7人は生保やコンサルなど一般企業のサラリーマンや大学生との掛け持ちです」

JFL史上最多入場者数を記録

 主な練習場は、日本最大の繁華街・歌舞伎町から5キロの区立落合中央公園だ。

「会社には総務省や大手商社、トヨタ自動車といった企業からの転職組も多い。そのせいか、外国籍やLGBTという多様性に溢れたこの街に、僕らも居心地の良さを感じています」

 チームは9勝7敗4分で3位(9月17日現在)で、J3への入会も視野に入る。

「昨年と今年は、念願の国立競技場で試合ができました。昨年は鈴鹿ポイントゲッターズを相手に0対1で敗退。それでも1万6218人と、JFL史上最多入場者数を記録したんです」

 チームを支えるのは三越伊勢丹、文明堂、タカノフルーツパーラーなどの老舗や一流企業をはじめ、新宿区に所縁を持つおよそ150社。その一端を担う京王百貨店の仲岡一紀社長(63)が言う。

「新宿は大き過ぎるせいか、街としての一体感に乏しかった。それを一つにまとめる存在がクリアソン新宿。多くの企業や個人が損得抜きで応援していますから」

〈クリアソン〉はポルトガル語で「創造」という意味。オリジナリティーに富んだプレーとビジネスで“眠らない街”に溶け込んでいる。

週刊新潮 2023年9月21日号掲載

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