東京ゲームショウにみるコンパニオンの衣装の変化 “ヘソ出し”など露出は減りカジュアルに

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ひときわ露出度が高かったのは…

 こうした老舗メーカーのブースがコンパニオンを起用しなかったり、露出を控えるなか、メタバースプラットフォーム「cluster」では胸の谷間、ヘソを見せる露出度が高い衣装。

 ブロックチェーンを使ったゲームを展開する「CROOZ Blockchain Lab」「gumi」の共同ブースのコンパニオンも胸元がざっくり開いた衣装で、より新しい技術を使う会社の方が若さなのか、露出度が高かったのも興味深かった。

 その一方で、ひときわ露出度の高い美女がいたのがゲーム、アニメなど手がける「ディッジ」のブースだった。実はブースに立っていたのはイベントコンパニオンではなく、東京・六本木にあるショークラブ「バーレスク東京」のダンサーで、衣装も普段のステージで着るものだ。

 社会情勢と逆流し、あえて露出度を上げた理由について担当者は「今回PRする『響け!コウタロー』というゲームは昭和生まれの方をターゲットにしているので、こういう形でやらせていただきました」と話す。

 ダンサーの衣装についてはゲームショウのルールで生脚はNGとのことで、ストッキングをはいており「年々、そうしたルールは厳しくなっている」のだという。

この時代に「ゲームショウ」を開く意義

 イベントコンパニオンを置かないブースも増える中、需要が増しているのがコスプレだ。自社のゲームのキャラクターに扮する公式レイヤーを起用することも多い。人気レイヤーを起用すれば、彼女たち自身にファンがついており、注目も必然的に集まる。このあたりも時代の変化、ユーザーの変化といえる。

 コロナ禍では東京ゲームショウだけでなく、多くのリアルイベントが中止、もしくはオンラインイベントに移行したことで、廃業するイベントコンパニオンが相次ぐなど苦しい時期があった。そうした彼女たちに再び仕事の場が戻ってきたことは喜ばしいことだ。

 いまや、ユーザーへの新作ゲームのPRならばYouTubeの自社チャンネルを使えばよく、試遊するにも体験版をダウンロードさせれば済む。東京ゲームショウを開催する意味も徐々に薄れる中、リアルだからこその良さの一つがイベントコンパニオンともいえる。衣装などを時代に合わせながらも、文化として残ってほしいところだ。

徳重龍徳(とくしげ・たつのり)
ライター。大学卒業後、東京スポーツ新聞社に入社。記者として年間100日以上グラビアアイドルを取材。2016年にウェブメディアに移籍し、著名人のインタビューを担当した。現在は退社し雑誌、ウェブで記事を執筆。個人ブログ「OUTCAST」も運営中。Twitter:@tatsunoritoku

デイリー新潮編集部

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