初動のまずさが際立った東山紀之社長 キムタクや櫻井翔にも共通する「ジャニーイズム」の負の遺産

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キムタクも櫻井翔も……初動で大炎上したスターたちにも共通する「幼さ」

 一連の騒動で大炎上してしまったのが、キムタクこと木村拓哉さんと、「news zero」でキャスターを務める櫻井翔さんだ。二人とも東山さんと同じく事務所を代表するスターでありながら、初動のまずさが目に付いた。

 木村さんは会見直後、「show must go on!」とSNSで投稿して物議を醸した(すぐに削除)。もともと演劇界では古くから使われている言葉とはいえ、ジャニー氏が好んで使った言葉だ。不安を抱える所属タレントたちやファンを鼓舞するためだったのだろうが、言葉のチョイスが悪すぎた。

 関係者を思いやることは立派だが、無理に英語を使ってオシャレにキメることより、まとまりは悪くても思いを丁寧につづった方がよほどカッコよかったのではないだろうか。アラフィフになっても若々しい見た目と振る舞いが変わらない木村さんだが、こればっかりは配慮が足りない「幼い」言動と取られても仕方ない。

 櫻井さんはキャスターでありながら、踏み込んだ発言を避けていると猛批判を浴びた。有働由美子キャスターによるインタビューで胸の内を語ったものの、「どこか他人事」「上っ面」と、話せば話すほど泥沼化する一方だ。多くのジャニーズタレントが契約を打ち切られる中、起用されている「アフラック」のCMや、日本ラグビー協会のアンバサダーは契約続行というのも反発を強めている。ラグビー協会に対しては開催国のフランスメディアからも起用に疑問符がついただけに、厳しい論調の報道も多い。

 当初は自らも含め、「臆測で傷つく人がいる」から言及を避けたという櫻井さん。しかし先日は、仲間や元ジュニアに聞き取りをしたそうだ。みな、うわさレベルでしか知らなかったというが、仮に当事者だったとして彼に話すだろうか。官僚やキー局勤務の家族を持ち、あの滝沢秀明さんよりも早くにデビューしながら「ジャニーズより慶應生であることを誇りに思う」と豪語する人だ。私ならためらってしまう。でも櫻井さんは、そういう暗い感情には思い至らないのかもしれない。

「臆測で傷つく人」の存在を気にして「見守りたい」と定型句で濁したのに、内部調査を行ったとテレビで明かしてしまう。高潔でスマートな自己像へのこだわりの裏で、ちらつくおめでたさというか世間知らずさ。やはり40歳を超えているにしては幼いナルシシズムの持ち主だなという印象が残る。

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