G20首脳宣言でウクライナにとって最大の誤算は? ゼレンスキー大統領の引くに引けない苦しい事情
G20首脳宣言について「誇るべきものは何もない」
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は9月11日、「引き続き国家の防衛に集中しなければならない」と強調した。ウクライナ戦争に対する国際社会の反応が厳しくなる中、ゼレンスキー氏はロシアへの徹底抗戦の姿勢を改めて示した形だ。
インドのニューデリーで開催された主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)は9月9日に首脳宣言を採択したが、ウクライナ戦争に関する記述は昨年よりも後退した内容だった。
ロシアの侵略を強く非難し、ロシア政府に軍の撤退を求めた昨年の首脳宣言とは異なり、ロシアへの非難には言及されず、領土獲得を目的とした武力による威嚇や行使を控えることを求める内容に留まった。...