「大阪万博」って本当に間に合うのか? 開催まで1年半なのにほとんど「荒れ地」の現場
吉村府知事らが「くわ入れ」の儀式を執り行った
9月11日、大阪・関西万博の会場予定地である大阪・夢洲(ゆめしま)の一角で、「日本政府館(日本館)」の起工式が行われた。しかし、現場は今も砂塵が舞い、車を走らせればタイヤが泥だらけになる“荒れ地状態”。会場設営は本当に間に合うのだろうか?
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【怪しい現場写真】本当にここに1年半後に「空飛ぶクルマ」が飛んでいるの? 8月時点での現場写真 まだ大屋根の“足”が少しできているだけだ
吉村洋文大阪府知事(48)を中心に、横山英幸大阪市長(42)、鳥井信吾・サントリーホールディングス副会長(70)が並んで行った「くわ入れ」の儀式。
工事現場をテントで囲んだだけの式場からは、なかなか完成予想図のような建物のイメージが浮かんでこないが、それでも吉村氏には立派な景色が見えているようで、くわ入れに先立ってこんなあいさつをしていた。
遅々として建設が進まない海外パビリオン
「2年後の今頃、このあたりは世界のパビリオン、大屋根があり、空を見上げれば空飛ぶクルマも飛んでいる。そんな未来社会がここで実現されます。日本政府館を中心に世界に対して日本の技術、目指すべき方向性、未来社会を発信していただきたい」
しかし、あらゆるところで工事が遅れているのは報道の通りだ。
経産省担当の記者によれば、
「参加約150カ国の内、56カ国が自前でパビリオンの建設を予定していた。しかし現時点で建設業者が決まっているのは十数カ国。建設資材の高騰や人手不足もあって、多くの国が前に進められないでいる。万博協会は急きょ、日本側で建設を代行する『タイプX』という奥の手のプランも提案したが、それにすら手を挙げたのは1カ国のみ」
というのが現状のようだ。
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