京アニ事件、青葉被告の無罪を主張する“手練れ”弁護士の過去 親族は「100%死刑だと思っている」

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「今さら彼に何を言っても…」

 つまり青葉被告は正常な判断能力を喪失しており、刑事責任は問えないというわけだが、遺族の一人は憤る。

「人を殺そうなんて考えるのだから、そもそも精神が平常なわけがない。平常な人ならそういうことも思いつかないし、実行もしない。(殺人とは)はなから平常じゃない人が起こす事件ではないでしょうか」

 続けて言う。

「裁判で謝罪の言葉がなかったと聞いて、当初は、肝心の謝罪の言葉を発するタイミングがなかったのか、忘れたのかなと思いました。でも彼は、裁判で紙を読み上げていたというじゃないですか。謝罪する気はなかったのでしょう。今さら彼に何を言っても……」

 では、青葉被告の親族は初公判での態度をどう見たか。

「事件のことを知った瞬間から100%死刑だと思っています」

 とは青葉被告の伯父だ。

過去に7件の無罪判決

「いつも思っているのは、本当に亡くなられた方のことや、そのご家族の思い。また、けがをされた方たちの痛みとトラウマ。被告のことよりも、そっちのほうが大事です」(伯父)

 弁護側の主張については、

「責任能力がどうのとかいうけど、ガソリンまで買って、それを持って行って、(事前に)場所まで調べているわけだから。責任能力は絶対あると思う……。普通の人間なら謝るよね。あれだけの方が亡くなっているわけだから。(責任能力を争うのは)弁護士も仕事だから、仕方ないのかもしれないけど……」

 その弁護士に関して先のデスクが言うには、

「弁護団の中心的人物が遠山大輔弁護士(49)で、関西では名の知られた人物です。自身のHPでも過去に7件の無罪判決を勝ち取ったと喧伝しています」

 そのうちのひとつは03年、インターネットのファイル共有ソフト「Winny」の開発者が著作権法違反の容疑で京都府警に逮捕された事件だと思われる。

 一審では罰金150万円の有罪となったが、遠山弁護士は弁護団の一員として控訴審で逆転無罪を勝ちとり、11年には最高裁で無罪が確定した。

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