不倫疑惑に親権争い「福原愛」転落の原点…“天才少女”を悩ませた「父親との尋常ならざる関係」

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愛ちゃん卓球場

 武彦さんは2006年に、故郷の秋田県で親類が経営する温泉旅館に「愛ちゃん卓球場」を設置したが、福原は数回訪れただけだった。過去には佐藤栄作元首相や女優の吉永小百合が訪れたことがある名旅館にもかかわらず、「愛ちゃん卓球場」は開店休業状態となり、そのため武彦さんは晩年、この卓球場で寝泊まりしていたという。

 父との絶縁状態の中、福原は2012年と13年、2年連続で念願の日本一になった。武彦さんから離れてからのびのびとプレーし日本の女王となったのは、やや皮肉にも映る。

愛ちゃんスマイルはいつか

 こうした経緯をたどり、福原は男親への大きな不信感を抱いていたという。

 その後、リオ五輪のあと、16年9月1日に台湾のイケメン卓球選手・江宏傑と国際結婚した。ラブラブな様子が時おり伝えられていた。長男と長女にも恵まれた。

 だが、2021年には台湾から帰国中の不倫疑惑が報じられる。その後、「子はかすがい」とはならず、同年離婚が成立。2人のあいだに何があったのかは知る由もないが、福原には、父・武彦さんへの思いと同種の強い憎しみが夫に対してもあるのではと推測されている。夫とも修復不可能なほどの深い溝ができてしまったようだ。武彦さんに抱いたのと同様の強い不信感である。それが、子ども連れ去り疑惑へと発展してしまったのだろう。夫には任せられない、と。福原は今、子どもを連れてシンガポールに滞在しているという。今後の動向が注目される。

 人が悲しみや怒りを原動力にして生きているのを見るのは辛い。深き恩讐を超え、再び「愛ちゃんスマイル」を見ることはできるのはいつの日だろうか。

ノンフィクションライター 高城隆二

デイリー新潮編集部

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