「名前が思い出せない…」認知症の“一歩手前”にならないために、まだ間に合う予防の5カ条

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運動・食事・交流…認知症を遠ざける生活習慣とは

 介護福祉士で、精神保健福祉士の国家資格を持つベテラン介護士は、高齢者施設などの介護で豊富な経験を積んだ体験から、認知症の予防対策として導き出された「生活習慣の5カ条」があると語る。

【認知症・認知症予備軍を予防する生活習慣の5カ条】

(1)ストレッチや体操を継続すること
「近くの公園や自宅などでのストレッチや、手指を動かす体操をお勧めします。大事なことは継続です。三日坊主で終わらないように、無理のない運動を続けること。食事と同じように身体を活性化することも、日課の生活習慣にします」(認知症介護30年のベテラン介護士、以下同)

(2)バランスがとれた栄養を摂取すること
「独居老人の食生活は、インスタントラーメン一杯で終わらせるなど、とかくおざなりになりがちです。1日3度の適切な食習慣を守り、自発的に魚や肉、緑黄色野菜を取り入れましょう。ビタミンやオメガ脂肪酸(脳の機能を高める青魚、鶏卵、豚肉、レバー等)の摂取を欠かさないでください」

(3)コミュニケーションを大切にすること
「家に閉じこもって外出をしない、人に会うことが面倒で1日中テレビの前にいる……といった生活はダメ。そうした自堕落な生活は、認知症を増幅させます。出来る限り人に会い、笑顔で会話を楽しみましょう」

(4)脳トレ(脳の活性化)を継続して行うこと
「新聞や雑誌に掲載されているクイズや細かい塗り絵、間違い探しには、積極的に挑戦しましょう。体力や金銭に余裕がある人は、ゴルフやカラオケなどもいいですね。なにか自分の趣味を見つけ、1日10分でもいいから続けることです」

(5)口腔機能を改善すること
「きっちりとした食生活は健康の基本です。そのために、歯を治療し、口腔を清潔に保つよう心掛けましょう」

 また、物忘れについての自覚があるうちに、自ら動くことも大切だという。

「最近、物忘れがひどいと自覚したら、病院で認知症と診断される前に、ためらうことなく地域の『地域包括支援センター』に相談をしてください」

取材・文/段勲(ジャーナリスト)

デイリー新潮編集部

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