「飽きたと言いながら嫌々絵を描いている」 横尾忠則が語る偶然生まれる絵の面白さ

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 年百年中、頼まれもしない大きな絵ばかり描いていると、一体、何のために描いているのかと思うことがあります。けれど、その意味を考えたことは一度もないですね。人に見せるためとか、社会に発言するためとか、批評されるためでもない。ただ描きたいから描いているのかな? 本当かな? どうなのかな、わからないのです。描かなきゃいけないという画家の業(ごう)なのか、性(さが)なのか、それとも何か目に見えない力が働らいていて、その他動的な力が描かせるのか、その辺のことは描いている本人にもよくわからないのですが──。...

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