〈女子ゴルフ〉19歳「櫻井心那」は10代3勝の快挙 同じく若年化が進む米国では今年1年で5人の「世界ナンバー1」が誕生

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 日米の女子ゴルフ界で続々と若い世代のチャンピオンが誕生している。世界ランク1位に君臨した選手が1年間に5名も誕生したアメリカでは、驚きと皮肉を込めて「リボルビングドア(回転ドア)世界一」と呼ばれている。チャンピオンが続々変わる新鮮さに溢れる女子ゴルフ界で、注目の選手を紹介する。【舩越園子/ゴルフジャーナリスト】

新しいチャンピオンが続々

 日本の女子プロゴルフ界は今、若さと勢いに溢れ返っている。

 19歳という若さのルーキー・櫻井心那は、今年7月の資生堂レディスで初優勝を挙げると、楽天スーパーレディース、ゴルフ5レディスを制し、宮里藍、畑岡奈紗に次ぐ史上3人目となる10代でのツアー3勝を達成。大物ルーキーぶりを披露したばかりだ。

 9月には20歳のルーキー・神谷そらが日本女子プロゴルフ選手権を制し、メジャー初優勝。神谷は大会初出場にして初優勝を遂げたが、振り返れば、昨年大会を制した当時19歳のルーキー・川﨑春花も初出場にして初優勝。しかも、予選会を突破した上での出場であり優勝だった。

 小さなチャンスをスピーディーに大きな成果につなげている日本の女子選手たちの若さと勢いには本当に驚かされる。次々に新しいチャンピオンが誕生していることは、日本の女子ゴルフの未来の担い手がどんどん増えているとも言えそうで喜ばしい限りだ。

 一方で、彼女たちの強さや勢いは長続きせず、上位選手の入れ替わりがきわめて激しいのも事実。同様の傾向は、日本のみならず米女子ゴルフ界でも顕著に見られる。

5名の選手が「世界一」に

 今年の米女子ゴルフ界は、世界ランク1位に君臨した選手が5名も誕生し、驚きと皮肉を込めて「リボルビングドア(回転ドア)世界一」と呼ばれた。

 女子ゴルファーの世界ランキングとして「ロレックス・ランキング」が創設されたのは2006年のこと。1年間に5名もの選手が世界ランク1位に君臨したのは史上初だ。2017年と2022年には年間で4名がランク1位となり、そのときも「ナンバーワンが多数生まれた年」と言われたが、今年はその記録をさらに上回った。

 昨年11月28日から今年4月23日まで女王の座に君臨したのは、韓国ソウル生まれでニュージーランド出身の26歳、リディア・コーだ。昨年のツアー最終戦となるCMEグループ・ツアー選手権に優勝し、その後はハネムーンに赴き、2022年シーズンは文字通りのハッピーエンドで締め括った。しかし、幸せに包まれながら迎えたはずの今シーズンは成績が振るわず、勝利からも遠ざかっている。

 米ゴルフウィーク誌によれば、「パーフェクトを求めすぎている」「自分で自分にセルフ・プレッシャーをかけてしまっている」と自己分析しているという。現在、彼女は世界ランク9位まで後退している。

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