最後の勝利から1ヶ月…絶不調の「今村聖奈」に心配の声 復調の「藤田菜七子」はスペイン遠征の明暗

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馬のレベルが

 だが、それだけではないという。

「復帰以降、明らかに騎乗する馬のレベルが下がっている。やはりあのスマホ騒動で、馬主さんたちの心が離れてしまったという感じですね。もっとも、1年目はご祝儀的にいい馬を回していたという側面もありますから、今の状態が通常といえばそうなのですが……」

 もっとも、天才ジョッキーであるならば、人気薄の馬を上位に持ってくることもできるはずだが、

「騎乗もワンパターンになってきている感じがしますね。先行できる馬は先行させ、そのまま残せばいいのですが、そうじゃない馬の時が特にワンパターンで。中団で脚を溜めて最後のコーナーで大きく外に出す。もちろん、馬群のない走りやすいところを走りたいのでしょうけれど、コーナーを膨らませるとどうしても距離ロスが出てしまう。能力の低い馬だと脚が上がってしまいます。馬の質が下がってしまった今年以降は、もう少しインを突く工夫をしないと、勝ち鞍量産とはいかないでしょうね」

 現時点での最新の勝ち鞍は、8月12日の小倉6レースの新馬戦。実に1カ月以上、勝ちから遠ざかっているのだ。

馬主へのアピールへ

 一方、元祖アイドルジョッキーとして名を馳せた女性ジョッキー・藤田菜七子は、昨年こそ8勝と振るわなかったが、

「今年は現時点で既に8勝を挙げて昨年と並びました。しかも8勝目は、得意の新潟競馬場芝1000メートルの直線コース。今年の新潟競馬を締めくくる最終レースで見事勝利を飾りました。自分の得意とするコースで、きちんと結果を出している。明らかに復調の兆しを感じますね。昨年は怪我でなかなかパフォーマンスを上げられなかったのでしょうけど、ここにきて回復してきたのでは」

 そんな藤田は、9月24日にスペイン・マドリードで行われる女性騎手招待レースに参加することが発表された。

「藤田が海外に挑戦するのはこれで7度目となります。海外での経験は必ず彼女にとってプラスになるでしょうし、帰国以降もさらなる活躍が期待できる。こうやって頑張る姿勢を見せることで、馬主さんたちにもアピールできますし、勝てる馬への騎乗が増えれば、自ずと勝ち鞍が積み上がっていくのでは」

デイリー新潮編集部

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