「オオタニはさっさと出て行け」と言った米国人”記者”は何者か お荷物と言われるエンゼルス選手も擁護
ファンの本音は?
とはいえ、「エンゼルスを抜本的に立て直すには、高額契約の選手は全て放出し、若手を中心としたチームに変え、数年後の飛躍を目指すべき」という意見なら、賛意を示すファンも多少はいるだろう。
エンゼルスファンはトラウトやレンドンだけでなく大谷にも強い不満を抱き、秘かに放出を願っているからこそ、ティムズ氏の発言が議論を呼んでいるのではないか?
「そんなことは絶対にあり得ません。13日現在、エンゼルスは68勝78敗でア・リーグ西地区の4位。オークランド・アスレチックスは45勝99敗で最下位の5位です。もし大谷選手がいなかったら、4位と5位が逆転していてもおかしくないでしょう。エンゼルスのファンサイトでも『大谷を引き留める秘策』といった記事が読まれており、多くのファンは残留を望んでいます。だからこそティムズ氏の発言が“逆張り”として注目されたと言えます」(同・友成氏)
大谷のケガはエンゼルスの責任
ちなみに「若手中心のチームにするべき」という意見だが、友成氏は「一般論ではその通りでも、今のエンゼルスでは不可能と言っていい状況です」と指摘する。
「なぜなら、エンゼルスは若手選手を育てられない球団だからです。マイナーリーグの“育成力”を評価したサイトを見ると、エンゼルスは全30球団のうち28位と厳しい順位です。メジャーに若手を昇格させても力不足なので、常に戦力不足。おまけにメディカルスタッフのレベルが低く、ケガ人が続出しています。これが大谷選手のケガにも影響しました。ジョー・マドン前監督(69)は大谷選手が投手として登板すると必ず休ませていましたが、フィル・ネビン監督(52)は選手をフルに使う采配ですから、戦力不足もあって大谷選手を休ませませんでした。そもそもWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)の疲労も残っていたはずで、体が悲鳴を上げたのは当然でしょう」(同・友成氏)
友成氏によると「大谷選手が残留する可能性はゼロパーセントではない」という。故障した右肘の手術を行い、治療を続けながら1年といった短期契約を結ぶことも理論上は考えられるそうだ。
しかし、友成氏は「個人的にはパドレスに移籍してほしい」との意見だ。エンゼルスに深刻な問題が山積しているのは間違いない。魅力的なチームとは言えないだろう。ティムズ氏の主張は「オオタニは出て行け」だが、実際は「大谷は出て行く」のがベストなのではないだろうか。