ジャニーズ事務所会見から1週間、テレビはどう報じたか いまも“呪い”の解けない局が

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日テレ 「バンキシャ!」でも新たな性被害の被害者について報道

 日本テレビはジャニーズ性加害問題で早い段階から「男性が男性から被害にあう性被害」について認識を改めることが重要だという姿勢を示し、ジャニーズ事務所で性加害があったかどうかだけでなく、男性による少年に対する性加害の実例を率先して取り上げてきた。

 日曜朝の情報番組「シューイチ」では番組のコメンテーターである中丸雄一氏(KA-TUN)が所属タレントとして記者会見を見た感想を話した。

 ジャニーズ事務所という社名を残すという判断が示されたことについて中丸氏は次のように語った。

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(中丸雄一)
「客観的に見ると、明らかに(社名を)変えていくのが妥当な道だと思うんですけど、あえてジャニーズ事務所は“茨の道”を現時点では選んだ、と受け取っています。(中略)この件に関してはコメントを控えたい」
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 ジャニーズ事務所の記者会見の後で最初の放送回になった9月10日の「真相報道 バンキシャ!」では新たな性虐待の被害者として元ジャニーズJr.の長渡康二さん(40)が証言した。13歳の頃、性加害の被害をマネージャーに相談したら「ここで言うな」と人がいないところまで連れていかれて、「やったらいいじゃん。だって、(やったら)いろいろ(テレビ番組や舞台などに)出られるじゃん」と言ってきたという。この話題については口にしてはいけないと感じた長渡さんは以後、誰にも相談ができなくなってしまったという。橋田康さん(37)も相談できる大人がいなかったという。「相談できる大人がいたのか」という視点でこの日の「バンキシャ!」では孤立無援でジャニー氏やメリー氏に「やめろ!」と叫び続けた北公次さんによる1989年の告発ビデオを流した。

 メインキャスターの桝太一氏は「テレビに足りなかった視点」を言葉にしてコーナーを締めくくった。

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(桝太一キャスター)
「社会に議題を設定して広く問いかける役割を与えられているのがテレビというメディアです。今後、変わったと証明できる最大の方法は結局のところ、実際に伝える内容、問いかける内容が変わっていくことにあると思います。今回のことに限らず、これまでテレビに足りていなかった視点ははっきりあると私は思っています。変わったということがみなさんに伝わる放送になっていくよう、今後、私個人も含めて取り組んでまいります」
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