「ヨドバシvsビックカメラ」の池袋戦争が勃発! 双方社長が心情を激白「競争は激しくなる」

国内 社会

  • ブックマーク

「お客さんに迷惑をかけることはない」

 業界激震の両雄対決――。

「たまたま先方(フォートレス)から話があったからね、乗ったんですよ」

 とは、今般の“攻め手”ヨドバシの創業者・藤沢昭和社長(87)だ。

 渡りに船、という思い?

「駅から遠かったら話にならないけど、立地がよくて、駐車場もあるような商業施設をやれたらいいな、と考えてますよ」

 出店規模はどれほどに?

「未定ですが、もちろん西武百貨店は残るでしょう。(全フロアの)半分以上は百貨店で使うんじゃないですかね」

 池袋はビックのお膝元といわれますが。

「ビックカメラも新宿西口にあるからね……。お互いにどうということも考えてないですよ」

 住民からの反対の声は気にならない?

「どうなんかね。百貨店の顔を潰すとか言われてるけども。われわれも、大阪や秋葉原、仙台と、大型店舗いっぱい持っていて、地元からは喜んでもらっていますよ。われわれが出店したらお客さんに迷惑をかけるなんてことは絶対ありえませんよ」

「現状維持というわけにはいかない」

 さて、それでは迎え撃つビック側はどうか。秋保徹社長(48)に尋ねると、

「どうなるのか気にはなるので、報道を淡々と受け止めているところです。来てほしいか来てほしくないか、どうなんでしょうね……。たしかにわれわれにも影響はあると思います」

 そう言葉を選びながら、慎重かつ神妙に語るのだ。

「競争も激しくなるだろうし、現状維持というわけにはいかない。これまで40年近く、地元・池袋を本拠地として街に支えられながらやってきました。長くご愛顧いただいているお客様をどのように大切にしていけるか。そこが問われていると思います」

 しかし、と付け加えて、

「競合他社が来るというのはネガティブなことばかりではありません。“家電の街”として活気づくかもしれませんし、大事なのは街にとっていいかどうかですから」

 池袋東口には業界売り上げ首位のヤマダデンキも進出している。新“池袋戦争”で笑うのは一体誰か――。

週刊新潮 2023年9月14日号掲載

ワイド特集「『順道制勝』義は我にあり?」より

前へ 1 2 次へ

[2/2ページ]

あなたの情報がスクープに!

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。