「ヨドバシvsビックカメラ」の池袋戦争が勃発! 双方社長が心情を激白「競争は激しくなる」

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 西武百貨店の旗艦・池袋本店で8月31日に決行された従業員によるストライキ。米投資ファンドへの身売り反対という理由だったが、次いで勃発必至なのがヨドバシカメラvs.ビックカメラという一大バトルだ。両社トップの思惑やいかに。

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 かねて経営を一つにするそごう・西武のOBたちが、株式売却の差し止めを求めて親会社のセブン&アイ・ホールディングスを株主の立場で提訴した。事業継続や雇用維持についての説明が不十分というわけだが、この訴訟の原告側代理人・河合弘之弁護士が、

「バナナのたたき売り同然」

 とあきれてみせるのにもワケがある。株式売却は結局、9月1日に完了したが、

「昨年の鑑定評価書では、そごう・西武の不動産には3857億円の値が付いていた。なのに売却に際して企業価値は2200億円とされ、不当に安く買いたたかれてしまった」(河合氏)

 そこから有利子負債などを差っ引いた末、セブン&アイが手にしたのはわずか8500万円だったのだ。

“庭を荒らされた”過去の借り

 売却先は米投資ファンドのフォートレス・インベストメント・グループ。同社は業務提携先のヨドバシカメラを西武百貨店内に大々的に出店させる見通しで、これが火種となっている。

 まず聞こえてきたのが、駅直結の玄関口に家電量販店はそぐわないという地元住民の反対意見。さらに横たわるのは、池袋がこの地に本店を有するビックカメラのホームタウンだということである。

 業界をけん引するヨドバシとビック。両社には因縁がある。ヨドバシは「♪新宿西口駅のマエ~」で知られるCMソングで唄われるように、半世紀前から本店を新宿西口に構える。そこに2002年、敢然と進出したのがビックだった。今回、ヨドバシは“庭を荒らされた”過去の借りを返さんとばかりに池袋に打って出るわけである。

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