立浪監督「前言撤回」で“片岡ヘッド”画策のウラ事情 盟友との一蓮托生には「解任劇」の黒歴史

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16年の谷繁監督、佐伯コーチ

 2軍監督なら立浪監督と一蓮托生ということになりづらい。仮に立浪監督が来季限りで退任してもチームに残ることには違和感がない。中日OBでもある井上氏が25年以降も古巣再建に尽力していくことは自然で、実績を積めば1軍監督の候補にも再浮上してくるだろう。中日での指導者復帰に機は熟した。立浪監督のラストイヤーになるかもしれない来季スタッフの要職は「片岡ヘッド、井上2軍監督」で固まりつつある。

 中日ではしかし、1軍監督の盟友の2軍監督の1軍コーチ昇格が失敗に終わった歴史がある。それが繰り返されるのではないかと危惧する声もある。

 14年、選手兼任だった谷繁元信監督は横浜(現DeNA)時代からの盟友、佐伯貴弘氏を2軍監督として招聘した。16年には1軍の守備コーチに配置転換。しかし、チームが不振を極めたため、同年8月に谷繁監督、佐伯コーチともに解任通告を受けた。まさに一蓮托生の形で責任を取らされたのだった。

 一方、前出の中日OBは16年との相違点を挙げる。

「谷繁、佐伯は中日で現役時代を過ごしたとは言え、プロ入りは中日ではない。佐伯が1軍コーチになった経緯も今回とは違う。しかも立浪は生え抜きのスター選手で、地元では待望の監督就任。地元財界やメディアのバックアップ基盤は比べものにならない。3年契約ではなく5年という噂もあるぐらい」

 とはいっても来季も3年連続で最下位になるようなら進退問題は避けられない。歴史は繰り返すのか、それとも……。

デイリー新潮編集部

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