関テレが現在も続けているジャニーズへの異常な忖度の実態! 「草なぎ剛ドラマ」で激怒したジャニーズ事務所に「ドラマ枠を4クール差し出した」
放送が決まるとジャニーズ側がクレーム
9月7日の記者会見でジャニー喜多川氏による性加害を認め、再出発を図ったジャニーズ事務所。この会見でキーワードとして何度も出てきたのが「忖度」である。
切っても切れない関係、そこから生まれる目に見えない力関係――その実態はいかなるものだったのか。
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今回の会見を受けて、ある民放関係者はこんな“本音”を吐露する。
「民放テレビ局は、視聴率が取れる売れっ子アイドルなどのキャスティング権をジャニーズ事務所に握られています。この両者の関係は、“対話や意見交換”で改善できるほど生易しいものではありません。テレビ局側の忖度をなくすには、他のメディアが目を光らせ、具体的な例について報じて表沙汰にするしかない」
それほどジャニーズとテレビ局の関係は「深い」というわけだが、ならば、ここで現に行われているテレビ局の忖度の実例を一つご紹介しよう。
今年1月から3月にかけてフジテレビ系列で放送されたドラマ「罠の戦争」の主演は元SMAPの草なぎ剛(49)で、制作は関西テレビである。草なぎがジャニーズ事務所を退所する前に放送された「銭の戦争」(2015年)、「嘘の戦争」(17年)に続く、“戦争シリーズ”の最新作だ。
「シリーズ第3弾をやろうという話は『嘘の戦争』が終わった後すぐに持ち上がっていました。しかし、草なぎくんが事務所を辞めたことで計画が頓挫。関テレの制作側が“やりたい”と言うのを、フジが“時期尚早”としてストップする状態が続いてきました」
事情を知る芸能関係者がそう明かす。
「しかし、21年に草なぎくんが映画『ミッドナイトスワン』で日本アカデミー賞の最優秀主演男優賞を取ったことなどがきっかけとなり、最終的にフジもOKを出した。ジャニーズ事務所は、シリーズ第3弾の放送決定が発表されたぐらいの早い段階から、フジにクレームを入れていた。番宣のために草なぎくんがフジの番組に出演した際も、ジャニーズの担当者はフジに文句を言っていました」
「関西テレビの“忖度チーム”がドラマ枠を差し出した」
それでも何とか関テレは放送にこぎつけ、ドラマ自体も好評を博した。しかし、問題はそこからだ。
「このドラマを放送したことで、ジャニーズ事務所における関テレの位置付けが最低ランクまで落ちてしまった。それを心配した関テレの上層部などの“忖度チーム”がジャニーズに対し、火曜夜11時台の30分間の連続ドラマ枠『火ドラ★イレブン』を差し出したのです。具体的には、むこう2年間、1年間に2クールずつ計4クールでジャニーズタレントの主演ドラマを制作・放送することを約束した」(同)
現在、この枠で放送されているドラマ「ウソ婚」の主題歌を歌っているのはジャニーズの「Sexy Zone」で、主演は同グループの菊池風磨。ドラマのHPを見ると、制作の欄に「ジェイ・ストーム」というジャニーズ関連会社、プロデューサーとしても同社の人物が記されている。
「ジャニーズの人がプロデューサーとして関与するだけでも異例ですが、著作権も関テレとジャニーズが共有することになっている。『ウソ婚』以外の3クール分も条件は同じです。そのため、この枠は関テレ内では『火ドラ★イレブンJ』と呼ばれています」(同)
こうした経緯について関テレに質問したところ、
「ジャニーズ事務所からそのような抗議があった事実はございません。『ウソ婚』はジェイ・ストーム社と弊社が共同制作しています」
と回答。ジャニーズ事務所に聞いても、
「弊社から関西テレビ様への抗議の事実はございません。また、関西テレビ様の忖度につきましては、弊社がお答えする立場にはございませんが、忖度でドラマ出演が決まったという認識はしておりません」
と言うばかりである。しかし、事情を知る芸能関係者(前出)はこう話す。
「『罠の戦争』のプロデューサーが“ジャニーズからいろいろ言われてもめて大変だ”と言っていたのは間違いない。関テレが火曜11時台の枠を差し出したのも事実で、関テレ内部からは“ものを作る誇りを失っている”と嘆く声も聞こえてきます」
東山紀之新社長らが向き合う課題はあまりにも多い。9月14日発売の「週刊新潮」では、テレビ局による忖度問題を含め、新たな局面に突入した「ジャニーズ問題」を4ページにわたって詳しく報じる。