各局生中継したジャニーズ会見の視聴率に意外な結果…同じような内容なのになぜ日テレが勝利したのか

エンタメ 芸能

  • ブックマーク

 ジャニーズ事務所の所属タレントなどが創業者のジャニー喜多川氏(1931~2019)から性被害を受け、被害者の数は数百人とされる問題で、ジャニーズ事務所は9月7日、記者会見を行った。関東地区でNHKと民放キー局は、テレビ東京を除く5局が生中継で会見の内容を伝えた。

 ***

 ビデオリサーチが調査した関東地区の世帯視聴率(リアルタイム)は、上から順に、日本テレビが6・0%、TBSが5・4%、NHKが4・1%、テレビ朝日が3・4%、フジテレビが2・0%という結果になった。

 ちなみに、テレビ東京は「午後のロードショー」で映画「リーサル・ウェポン2/炎の約束」を放送し、世帯視聴率は2・2%だった。民放キー局のプロデューサーが言う。

「日テレは『情報ライブ ミヤネ屋』の中で生中継して圧勝でした。『ミヤネ屋』は昨年来、統一教会(現・世界平和統一家庭連合)の報道で評価されていました。また今回のジャニー喜多川氏の性加害問題も、『放送時間が少ない』と批判する声もありましたが、それでも可能な限り取り上げようとしていました。そのためチャンネルを合わせた視聴者が多かったということなのでしょう。そもそも制作が大阪の読売テレビで、東京の事情には忖度しないという伝統があります。キャスターの宮根誠司さん(60)は視聴者によって好き嫌いが分かれるタイプですが、こういう時、彼は奮起します。それも高視聴率に貢献したと思います」

「ミヤネ屋」が強い理由

 TBSが2位という結果も興味深い。生中継は「ゴゴスマ~GOGO!Smile!~」内で行われた。制作は名古屋のCBCテレビだ。

「視聴者は在京キー局に不信感を抱いている可能性があります。ただ、それも仕方がないかもしれません。日テレは1993年から2007年まで『ザ・ワイド』というワイドショーを平日午後の1時55分から3時50分まで放送していました。日テレと読売テレビの共同制作で、読売のスタッフは視聴率を最重要視する怖いもの知らずの頼もしい面々が揃っていました。当時のスタッフは今も相当数が『ミヤネ屋』に残っているそうです」(同・プロデューサー)

 さらに、読売テレビは1999年から2009年まで、日曜のお昼に関西ローカルで「ウラネタ芸能ワイド 週刊えみぃSHOW」を放送していた。タイトルからタレント・上沼恵美子(68)の冠番組であることは一目瞭然だが、相当に過激な内容だったという。

「東京では見られない番組ですから、芸能リポーターも言いたい放題でした。バーニングプロダクションだろうがジャニーズ事務所だろうが、芸能事務所には一切の忖度がなく、メッタ斬りにしていました。そのため大阪では驚異的な視聴率を誇っていたのですが、こうした反骨精神は読売テレビの伝統と言えるでしょう。事件や不祥事、芸能スキャンダルといった大きなニュースが起きると、少なからぬ視聴者が『ミヤネ屋』を選ぶ理由だと思います」(同・プロデューサー)

次ページ:冷静だったスタッフ

前へ 1 2 次へ

[1/2ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。