なぜ実写版映画の主役は山崎賢人とジャニーズばかり? ジャニーズ騒動で今後さらにオファーが増えそうな俳優は?

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少女漫画の実写化はジャニーズ一強 映画界で増え続ける実写版コンテンツのうまみと「人材難」

 映画料金も高くなって、自宅で見られる配信コンテンツも増えた。動員に悩む映画界で、実写版コンテンツのうまみは大きいはずだ。「キングダム」や「東京リベンジャーズ」の大ヒットは、それを知らしめたことだろう。少女漫画の実写化も毎年のように続いており、今年3月の「わたしの幸せな結婚」は興行収入30億円に迫る大ヒットを記録した。

 2023年下半期も、漫画実写化の波は止まらない。「Gメン」「OUT」「僕らの千年と君が死ぬまでの30日間」「カラオケ行こ!」「君は放課後インソムニア」……往年の名作「沈黙の艦隊」「翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~」にも期待がかかる。

 小説原作を含めればもっと多い。しかし出演俳優を見ると、ジャニーズの多さに目を見張る。上半期も含めると、恋愛ものはジャニーズ独占状態だ。「わたしの幸せな~」の目黒蓮(Snow Man)さん、「なのに、千輝くんが甘すぎる。」の高橋恭平(なにわ男子)さん、「おとななじみ」の井上瑞稀(HiHi Jets/ジャニーズJr.)さん……。

 ティーン向け恋愛映画なら、10代後半から20代の美男子が必要だ。まさに売り出し中のジャニーズたちの世代である。演技もできるイケメンを、一からオーディションする体力を持たない現場にとっては重宝されるのもうなずける。

 少年漫画も、年齢の壁は大きい。実写版で定評のある藤原竜也さんや山田孝之さんらはもうアラフォー、菅田将暉さんも30歳を迎えた。実写化はしたいが、「若手人材難」の時代。ジャニーズや山崎さん頼みになってしまうということなのだろう。

 ただ今後はどうなるかわからない。ジャニーズ事務所問題が依然注目を集めている今、「ジャニーズ」を背負うタレントの起用に、不安を示すスポンサーが出るかもしれない。特に、未成年との恋愛がテーマの場合は気を使う。そうなると再び、非・ジャニーズで実績のある山崎さんや、北村匠海さん、新田真剣佑さんらに主役が集中する流れに戻っていくことはおおいに考えられる。

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