「汚染水発言」の野村農相、女性記者へのセクハラ疑惑も 失言について本人がコメント「“まあ、いいや”と思ってしまった」

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 野村哲郎農水大臣(79)の「汚染水発言」が凡百の失言と異なり深刻なのは、それがよりにもよって、中国に利用されかねないからだ。しかし、周囲はそんな失投も「想定内」。誰が呼んだか“失言の玉手箱”、野村大臣本人に話を聞くと――。

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 国の内外に波紋を広げた失言問題のあらましを、政治部デスクが振り返る。

「野村大臣は先月31日、岸田総理大臣と官邸で、処理水の影響を被る漁業関係者への支援策について協議を行ったのですが、その退出時に“事件”は起きました。記者から協議の中身を問われた際、“汚染水のその後の評価などについて意見交換をした”と発言。総理の指示もあり、慌ててその日のうちに謝罪したものの、時すでに遅し。広範囲に問題が波及したのです」

 この失策を“歓迎”したのが中国だ。翌日、中国外務省の報道官は会見で「(“汚染水発言”は)真実を言ったにすぎない」と、皮肉ってみせた。とんでもない敵失を与えたかたちとなった野村大臣。だが、以前からその言動は大いに不安視されていたという。

「会見中、突然、電話に出てしまうなんて序の口。沖縄の夏の正装『かりゆし』を“遊び人みたい”と揶揄するなど、とにかく緊張感がない。先月9日も、所属する茂木派の研修会で酒を飲み過ぎて酔っ払ったのか、ひどい場面があった。ある議員と懇談していた女性記者に目を留めるや、小指を立てて、“コレかね”なんてはしゃぐものだから、周囲もドン引きしていたそうです」(前出・デスク)

 なるほど、「汚染水発言は想定内」(同)というのもうなずける。

“まあ、いいや”と思ってしまった

 さて、ここでそろそろ、野村大臣にご登場願おう。まずは、肝心の「汚染水発言」について。

「いや、これは(官邸で)記者の方から“(協議は)どんな内容だったか”と聞かれた際に、思わず“汚染水”という言葉を使ってしまったんです」

 野村大臣は、すぐに自身の過ちに気付いたというが、

「車に乗ってから“しまった、汚染水って言っちゃった。処理水って言わなかったな”って。ただ、ぶら下がりだったので、記者の方の名前もわからない。広報官もいなかった。“まあ、いいや”と思ってしまったのですが、まさか、こんな大ごとになるなんて……」

 これが大臣とは。子どもじゃあるまいし……。

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