運転下手でもOK? テスラがテストドライバーを募集 気になる給与は

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 いま、世の中で一番イケてる自動車メーカーといえばイーロン・マスク氏率いるテスラ・モーターズ(以下テスラ)だろう。昨年の生産台数は137万台でありながら営業利益ではトヨタ自動車に迫る1兆9900億円。同社のEV「モデルY」は世界で最も売れている車(2023年第1四半期)である。

 そのテスラが日本でテストドライバーを募集することになった。もしや新車開発のため、山奥のテストコースで、迷彩をほどこした試作車をドリフトさせるお仕事なのかと思ったら、様子が違うのだ。

「テスラによると、募集するのは車両改善などに使うデータを集めるためのドライバーです。契約社員という前提ですが、勤務は日勤、夜勤などの3シフト制になっていて1日の勤務時間は実質8時間。指定されたエリアを走り、主に運転中に観察したことや問題点をレポートで提出するなどの仕事が中心。A級ライセンスなど特別な資格も必要なく、最低2年間の日常的な運転歴と事故歴がないことが条件で、日常会話程度の英語力があればなお可となっています」(モータージャーナリスト)

年収は最高999万円

 拍子抜けするほど簡単そうな仕事なのだが、これで月給30万円からとなっており、昇給もあるという(年収ベースでは最高999万円)。でも、今頃テストドライバーを募集するなんて、テスラの意図はどこにあるのだろうか。

 先のモータージャーナリストも首をかしげる。

「テスラ車にはあらかじめ超音波センサーが取り付けられていて、運転者の同意があればデータが取れるようになっているはずです。わざわざ、ドライバーを雇ってデータを集める必要があるのでしょうか」

 いっぽう、自動車評論家の渡辺敏史氏によると、

「いずれ本格的な自動運転車の時代が来るでしょうが、テスラ車であっても現状は“レベル2(一定条件下での運転支援)”です。これをレベル3(実質的な自動運転)以上に移行させるためには、まだデータが足りないはず。たとえば山間地や、市街地であってもテスラ車が走ったことのない路地などは日本中に沢山ある。そうした情報の空白を埋めようと考えているのではないでしょうか」

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