「日本語はいつも間違えていますが…」バスケ・ホーバス監督が語った金言 渡邊雄太、比江島慎の知られざる素顔とは?

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親族の結婚式でも勉強

 渡邊をこよなく尊敬しているのが、今大会で若きエースとなった河村勇輝。身長172センチと小柄でありながら、スピードあふれるドリブルで敵陣を切り裂く河村は「スラムダンク」のポイントガード・宮城リョータといったところ。

「渡邊選手は大会前に“五輪出場権を得られなければ、代表を引退する”と発言していましたが、河村選手はフィンランド戦の後、渡邊選手に“まだまだ引退させませんよ!”と声をかけていました。囲み取材で渡邊選手が代表に残る意義について聞くと“すべてです。メンタルも技術も飛びぬけている”と」(長嶺氏)

 カーボベルデ戦で29点を挙げるなど、今大会の一番の殊勲者ともいわれるジョシュ・ホーキンソンはアメリカ・シアトル出身で、両親ともにバスケットボール選手という家庭で生まれた。ワシントン州の大学を卒業後に来日し、Bリーグでプロになったという苦労人だ。

 シアトル在住のホーキンソンの実母が語る。

「ジョシュにはほかの国で暮らすときは言葉を覚えることが大事だと話していました。日本の2シーズン目から勉強し始め、帰化すると決めてからは家庭教師を2人雇い、オンラインでレッスンを受けていました。親族の結婚式の空き時間でも勉強していたほどです」

 シアトル出身ゆえ、もともと野球好きでマリナーズの大ファンだったという。

「2歳にしてマリナーズの先発投手の名前をすべて言えるほどでした。イチローがマリナーズに来たときもジョシュは大ファンになり、この夏に直接会うことができた際は感無量だったそうです」(同)

後輩からもタメ口

 ほかにも長く代表を支えたベテラン勢も活躍した。ベネズエラ戦の第4Qで3Pシュートを連発し、17得点を奪い逆転に貢献したのが、比江島慎。「スラムダンク」の三井寿を彷彿とさせる活躍で、渡邊も「彼が自信をもってプレーしたとき、止められるのは世界でも少ない」と大絶賛した。

「本人は極めてシャイな人間なんです」

 とは比江島の知人の談。

「普段はあまりしゃべらず、いじられキャラ。洛南高校時代はかなりモテたのに、自分からアプローチすることはなく、部活では先輩後輩関係なくタメ口で話しかけられていました。いじられると“でゅふふ”と笑うのは今も変わりません。カレーとチキン南蛮が大好きで、数年前までは『CoCo壱番屋』などで週に2、3回はカレーを食べるほどでした」

 個性あふれる選手団は会場となった沖縄アリーナから車で10分ほどの北谷の高級ホテルに宿泊していた。ホテルはフロントを中心に二つの棟に分かれ、一つが一般客用、もう一つの棟が日本代表やフィンランド代表などの選手団専用となっていた。息抜きに付近のコンビニに代表選手が買い物に出ることもあったようで、

「キャプテンの富樫勇樹選手と富永選手が深夜に買い物に来ましたね。ザバスのプロテインとスポーツドリンク、チョコなどのお菓子を買っていきました。フィンランドの選手は大量に缶ビールを買っていたので、日本の選手はマジメですよね」(コンビニ店員)

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