あと1ヶ月早く覚醒していれば…巨人が来季、期待する23歳「エルビス・ルシアーノ投手」

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若手を追い詰めてはダメ

 その派遣されたスカウトが関西地区担当の渡辺政仁氏(56)だと分かり、大阪桐蔭の左腕・前田悠伍(18)ではないかとも囁かれていた。

「将来のため、有望な高校生を育てていこうとするのは決して間違いではありません。生え抜きの選手が主力選手に成長するとファンも喜びますし」(前出・同)

 もっとも、若手主体に切り替えたい巨人に共感する声はあまり聞かれない。浅野もベンチスタートとなる日もあるが、理由はそれだけではないようだ。9月3日のDeNA戦後、原監督は先発のチャンスをモノにできなかった井上(2回途中7失点で降板)のことを質問され、

「ファームの選手たちは、ピッチャーたちは、彼のことを非常に羨ましがっていると思うんですよね。“なんでハルトさん(=井上)なんだ?”ぐらいなことをね。もう少し成長してもらいたい」

 と、眼を吊り上げていた。

 井上の先発は今季4度目、原監督が「そろそろ、結果を出してくれ!」と思う気持ちも分かるが、失敗した若手を追い詰めるような叱り方をするのは宜しくない。ファンも若手投手を応援しにくくなり、来季以降に期待できなくなってしまう。

「ここ最近、巨人ベンチが一丸となった試合は菅野が男気を見せたヤクルト戦だけ。エースが緊急登板を買って出たことで守っている野手にも伝わってくるものがあったのでしょう」(前出・関係者)

 若手は叱られて萎縮している。まだ実戦で1球も投げていないルシアーノへの期待が高まっているのは、若手育成のビジョンの行き詰まりでは? 菅野を頼りにしなければならない時期がまだまだ続きそうだ。

デイリー新潮編集部

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