栗山監督なら無事だった? 大谷翔平の故障は誰のせいか マドン前監督も驚いた過酷労働

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価値は半減!?

 では、今後の大谷はどうなるのか。

「私も2度目の手術の後は違和感が残りました」

 と語るのは、トミー・ジョン手術を3度受けた経験を持つ、元ヤクルトスワローズの館山昌平投手。

「移植した腱が1度目のものと比べて弱かったんですね。ただ、大谷選手の場合、不安要素ばかりではない。手術を受けた後にパフォーマンスが上がりましたし、リハビリのノウハウも持っています。辛い道のりになるとは思いますが、二刀流の復活は十分望めますよ」

 また、かつて大谷を指導したことのある面々も、

「これまであれだけの“道”を切り開いてきた選手です。復活を遂げ、新たな感動を与えてくれることを確信していますよ」(白井一幸・元日本ハムコーチ)

「今シーズンは特に勝ちたいという気持ちが漲っていた。肘の治療の間は打者として楽しんでほしい」(柏原純一・元日本ハムコーチ)

 周知の通り、大谷は今シーズン終了後にFAとなる。総額5億~6億ドル、日本円にして約725億~870億円の超大型契約が結ばれると予想されていたが、このけがで振り出しに。中には価値は半減したと書いたメディアもあるが、

「本人はけがの後も、落ち込んでいるようには見えません」

 とベンチ裏の状況を教えてくれるのは、先の杉浦氏。

「普段から鼻歌を歌うことがありましたが、けがの後も変わらず、この間も試合後のロッカールームで口笛を吹いていました。彼のシーズンはまだまだ終わっていませんね」

 このけがも彼にとっては、伝説を彩る一章に過ぎないのか、あるいは……。

 今後の結果こそがその答えを教えてくれるだろう。

週刊新潮 2023年9月7日号掲載

特集「『870億円』の逸失利益は…『栗山監督』なら無事だった!? 誰が『大谷翔平』を壊したか」より

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