処理水問題で猛反発の中国…上海の「日本酒」「町和食」店にどんな影響が出ているか
日本への旅を計画する中国人に話を聞くと
中国で流れる情報に影響を受けている人も少なくないが、普通の上海人たちは、日本の水産物の輸入停止措置を心の片隅で気にしつつ、普段通り自分の趣味や日々の生活を楽しんでいる空気が伝わってくる。日本の魅力的なコンテンツや文化、日本の友人たちと政府の判断は別だと考えている人は多い。
むしろ上海にいる日本人や日本を心配する声も。「仕事がなくなって日本に帰ってしまうのではないか」、「日本政府があんなことをして日本人が心配」といった声も聞こえる。
日本に中国の食文化が入り込んでいるように、日本の食文化が上海の日常のように浸透している現実がある。日本酒と町和食の変わらぬ人気ぶりからは、今回の問題を、食文化と区別してとらえる上海人は多いことがわかる。中国人は日本人が考える以上に多様な人々だ。
上海市内の欧米系企業で働くCさん(中国人・35歳)は、遅めの夏休みをとって9月6日から3泊4日の日本への一人旅を予定しているという。東京での街歩きと食事をメインに楽しみ、神奈川方面か群馬方面へふらっと出かけたいとのこと。
「この時期の日本旅行?大丈夫でしょう。中国人も日本人も、気にする人は気にするというだけの話だと思う。みんなそれぞれですよね。私はどんな食材でも、おいしそうなものを目の前にしたら我慢できないけど」
Cさんはそういって、「それより、最近の東京で話題のエリアはどこ?」と話を続けた。