「京アニ事件」初公判で明かされた「青葉被告」の歪な成育歴 “ゴミ屋敷での極貧生活”“小学生時代から万引き常習”“下着泥棒で逮捕”の転落人生

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「こっちは失うものは何もねぇんだよ!」

 20代になると、きょうだいとも距離を置くようになり、春日部のアパートでひとり暮らしを始める。そして、2006年に最初の「事件」を起こす。

 当時の大家が明かすには、

「いきなり警察がやって来て“下着泥棒の捜査でご協力を”という。彼の名前を言うので部屋を教えました。午前中でしたが、コンビニの夜勤明けだったのか彼はまだ寝ていた。警察に叩き起こされ、そのまま連行されていきましたよ」

 それから6年後にはコンビニ強盗で逮捕。服役後はさいたま市内のアパートに移ったが、隣室の住人は、

「7月14日の深夜、隣の部屋から“うわぁぁ!”という叫び声がして壁をドンドン!と何度も叩いてきたんです。恐る恐る隣の部屋のドアをノックすると、飛び出してきた彼に胸ぐらと髪の毛を掴まれた。“お前殺すぞ!”“こっちは失うものは何もねぇんだよ!”と大声で繰り返されて……。180センチ近い長身で、でっぷりとした体からはすえた臭いがしました。本当に殺されるかと思いましたよ」

 その4日後、失うもののない男は「本当に」大量殺人事件を引き起こす。

デイリー新潮編集部

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