山川穂高「無期限出場停止」と引き替えに「来季残留」で“手打ち” 「1年だけはチャンス与える」西武球団の温情のウラの打算とは
契約更改を再出発の場とする球団プラン?
現時点で山川に記者会見の予定はない。しかし、復帰するには自らの口で謝罪し、けじめをつける必要がある。前出の西武のチーム関係者によると、球団が描く今後の筋書きはこうだ。
「山川が契約更改交渉した後に会見するのが一番、自然な流れ。今季の成績(17試合で59打数15安打の打率2割5分4厘、0本塁打、5打点)を考えても、大幅減俸は免れられない。まして出場機会が減った理由が不祥事だけに、減額制限(年俸1億円を超えた選手は40%=山川は1億800万円)を超える来季年俸を受け入れるぐらいのことをしないと禊ぎとはならない。既に社会的な制裁や、脂が乗りきった年齢でほぼシーズンを棒に振るというペナルティーを受けてはいるが、公の場でファンや関係者に謝罪した上で一からの出直しを誓うことで、今回の不祥事にピリオドを打てる」
大幅減俸で単年契約を結ぶことは球団にとって最大限の譲歩だという。
「渡辺(久信)GMは山川の選手生命まで奪ってしまうことは酷だと考え。再起のチャンスは1年だけは与えるということだろう。それをつかむも逃すも山川次第。活躍すれば(来オフは)不祥事の記憶は薄れ、他球団は山川をFAで取りやすくなる。西武としてはFA権を取得し、綺麗な形で厄介払いしたいところ。むしろ活躍せずに他球団が興味を示さず、残留するケースの方を危惧している。そうなるとトレードを考えればいいだけのことだが……」(同前)
山川は昨オフの契約更改後に「来年は野球人生を全て懸けて臨む」と決意を述べた。今季はそのスタートラインに立つことすらままならかったが、来季こそ「野球人生が懸かる」こととなる。