巨人はもう3位浮上を諦めたのか 原監督の不可解な采配に疑問【柴田勲のセブンアイズ】

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3位を諦めたのか

 巨人が3日、横浜での3位・DeNAとの乱打戦を制した。3ゲーム差、自力でのクライマックス・シリーズ(CS)進出の可能性を残した。

 巨人は3位を確保し、2位が濃厚な広島を倒して優勝が確実な阪神に挑戦、そして日本シリーズに進出する。2年連続Bクラスなんて考えられない。

 今コラムで何度かこう記してきた。だが、原辰徳監督の最近の戦い方を見ると、私は3位を諦めたのではないかと疑問に思うようになった。

 いまは3位になれるかどうかの胸突き八丁、いわゆる踏ん張りどころだ。一方で若手選手たちの起用が目立ってきた。

不可解な若手選手の起用

 2日には2022年ドラフト組の浅野翔吾、萩尾匡也、田中千晴、門脇誠、船迫大雅の新人5人が同じ試合に出場した。これは球団史上初のことだそうだ。

 萩尾の昇格は度重なる怠慢プレーで2軍落ちしたルイス・ブリンソンの代わりだろうがそれにしてもだ。

 原監督は今季、若手選手を積極的に使ってきた。だけど、残り試合が少なくなってきた後半戦のこの時期だ。

 8月25日からの阪神、広島6試合を2勝4敗、肝心な勝負所を思うように乗り切れなかった。しかも1日、DeNAとの3連戦初戦でエース・戸郷翔征を立てたが4回5失点でKOされてチームも敗れた。

 この1敗は大きかった。

 考えられることは二つあって、一つは来年も監督をやる。そのためにも若い選手を伸ばしたい。力を付けさせる。もう一つは次の監督にチームを引き渡したい。いまのうちに経験を積ませておきたい。

 前者か後者か、それは分からないが、それでいて若手起用に一貫性がないように映る。

 今季、大きく伸びた秋広優人を時に外す。相手投手の左右なんて言っていたらいつまでたっても成長はしない。確かに長野久義の調子はいいが、秋広は外してほしくない選手だ。

 いまは2軍落ちしたが松田宣浩をスタメンで起用していたし、浅野は3日にはスタメン落ちした。出番は代走だった。萩尾はスタメンだったが2打席連続で三振すると代打を送られた。次も打たせてやれと思う。

 若手起用の意図は見えても、徹底していない。中途半端でこのへんが謎だ。首をかしげてしまう理由だ。

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