「“会ったその日に行為”が18%」「別のグループの人と付き合うのは無駄」衝撃のレポート コロナ、スマホで学校はどう変わった?

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ネット上だけで交際した「ネットの恋人」

 人間関係の変化は、友人だけでなく、恋人にも及んでいる。今回話を聞いた中高生たちの中には、直接会ったことはないが、ネット上だけで交際した「ネットの恋人」がいたことがあると話す生徒がいた。

 筆者自身が初めてその存在を知ったのは2013年のことだった。奈良県で起きたLINEいじめ自殺事件を取材した際、亡くなった女子中学生がネット上でつながった県外の男性を「恋人」と呼んでいたのだ。だが、メールで深い話をするわけでもなく、彼女は自殺の直前にその彼氏にメールを送ろうとしたが、結局そこまでの信頼関係がなかったのか、未送信のままマンションから飛び降りた。

 当時、筆者はこれが非常に特殊な事例だと思っていた。だが、それから10年がたち、スマホやSNSが普及して、ネット上で知り合い、告白し、デートをするというオンラインの恋愛関係が一般化してきた。

会ったその日にセックス

 愛知県私学協会「性教育研究会」が、19年に県内の約7千人の高校生に性の実態調査を行った際、「会ってからセックスをするまで一番短かった期間はどれくらいですか?」と質問した。すると、「会ったその日」と答えた高校生が17.7%に及び、「1週間以内」の4.4%、「1~2週間以内」の5.8%、「2週間~1カ月」の13%を大きく引き離したのである。この数は、「3~6カ月」の18%、「6カ月以上」の18.5%とほぼ同じだ。

 この調査に携わった愛知県の高校の男性教師は、結果を見て戸惑いを禁じ得なかったという。成人ならともかく、高校生であれば短くても交際から数週間はお互いの信頼性を高めるための期間が必要と考えていたからだ。だが、詳しく調べると、意外なことが発覚した。男性教師は言う。

「いろいろと聞いてみると、今の子はネットで恋人を見つけているみたいでした。SNSでつながって、告白もデートもすべてネットで行う。それで数週間から数カ月間、ネット上で『交際』するのです。ただ、性行為は直に会わないとできない。それで対面で会って性行為をする。本人たちにすれば数週間付き合った上で性行為をしているのですが、アンケート上では『会ったその日』に性行為をしたということになるのです」

 これはコロナ禍前の話なので、それから4年がたった今は「会ったその日」がもっと増えているはずというのが大方の予想だそうだ。

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