「“会ったその日に行為”が18%」「別のグループの人と付き合うのは無駄」衝撃のレポート コロナ、スマホで学校はどう変わった?
平均して10個のSNSアカウントを所持
こうした中高生たちは学校外で、どのような人間関係を築いているのだろう。
学校から一歩外に出れば、コミュニティーはスマホ内で利用されるSNSになるそうだ。高校生はいろんなSNSのアカウントを平均して10個くらい持っているという。
女子生徒は次のように言う。
「同年代の子がアカウントをたくさん持っているとプライベートが豊かですごい人なんだなって思います。アカウントってその人がどれだけ趣味とかやりたいことを持っているかを表すんです。私の中にも××高生だとか、××推しだとか、××マニアだとかいった面があるじゃないですか。それを一つひとつアカウントにしていくんです。だから、多趣味とかいろんなことをやっている人ほどアカウントは増えるんです」
アカウント作成は、自分の一面を切り取る作業に似ているのだろう。Aというアカウントは大谷翔平ファンとしての自分、Bはオンラインゲームのプレイヤーとしての自分、Cは××大学の受験者としての自分、Dは愚痴を言う自分などと切り分けているのだ。
「会ったことがないからこそ…」
彼らにとって、それぞれのアカウントにひもづいているフォロワーが「友人」という位置付けだそうだ。少し前まではネット上の知り合いは「ネッ友」と区別されていたが、最近は混合しており、顔も名前も知らないままDM(ダイレクトメッセージ)でやりとりし、時には外で会ってゲームのイベントや大学のオープンキャンパスへ一緒に行くという。ただし、ゲームのアカウントでつながった相手と野球観戦に行くことはないし、大学受験のアカウントで知り合った相手とゲームをすることもないらしい。つまり、リアルの関係になってもSNSでつながった一面だけの付き合いなのだ。
筆者のような旧時代の人間は、人は多面的な存在であり、それと丸ごと向き合うことが人と付き合うことだと考える。一面だけで接していても、本当の信頼関係は築けない。そう言うと、先の女子生徒は答えた。
「そうは思わないです。同じ目的とか趣味の人同士で集まっていた方が楽しいし、余計なことを考えずに済む。直接会ったことがないっていうのは関係ないかな。むしろ、会ったことがないからこそ純粋に目的や趣味のことだけのやり取りができる」
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