「故意死球」も当たり前!? 松井秀喜も激怒した“日本球界最悪クラス”の問題児助っ人がやらかしたこと
「僕があんなに怒るの初めてじゃないの?」
来日2年目は、問題児ぶりもさらにエスカレート。99年5月29日の巨人戦では、滅多に怒らない松井秀喜とあわや乱闘の騒ぎを起こしている。
阪神が2対1とリードの5回1死二塁、メイは二塁走者・清水隆行がスタートを切った直後、内角をえぐる速球を投じ、松井の右肘にぶつけた。
すると、松井は珍しくバットを投げ捨て、マウンドに向かおうとするではないか。メイも応戦の構えを見せる。
だが、小林毅二球審が呼び止めると、冷静さを取り戻した松井は足を止め、「反対に袋叩きにあっていたかもしれない。止めてくれて良かった」と感謝した。さらに「僕があんなに怒るの初めてじゃないの?」とも。これほど怒ったのは、「(三盗阻止が間に合わないから)わざとぶつけたと思ってね」という理由からだった。
しかし、松井もただでは引き下がらない。「接戦や(死球で)揉め事になった試合を落としているから、今日はどうしても勝ちたかった」と、2対2の9回に痛みをこらえ、福原忍から執念のサヨナラ三塁打を放っている。
それから約2ヵ月後の7月18日、メイはまたしても因縁の巨人戦で騒動の主役となる。
1対0と巨人リードの6回2死二塁、メイは高橋由伸の一ゴロの際に一塁ベースカバーに入り、タイミングは完全にアウトも、杉永政信塁審はメイがベースを踏んでいないとしてセーフをコールした。
激高したメイは、杉永塁審に体当たりして退場を宣告されたが、タイムをかけずに詰め寄ったため、この間に二塁走者・川相昌弘の生還を許すポカを演じている。
この事件で2週間の出場停止処分を受けたメイは、謹慎期間中に恋人とグアム旅行に出かけたことが露見。この一件を野村克也監督に叱責されると、「あの監督は勝てば自分の手柄、負ければ選手のせい」と英語で記したビラを報道陣に配るなど、対立を深めた。そして、球団から罰金1200万円と無期限出場停止処分を受けて帰国後、8月12日に退団が決定した。
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