Goose house元メンバー・齊藤ジョニーが今でもCDを愛し続ける理由 音楽メディアとしての優秀さを熱弁

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「ここぞ」というときにはCDを

 音楽ユニットGoose house元メンバーで、現在はユニット「よこスクロールズ」やソロ活動で人気を博すシンガーソングライターの齊藤ジョニーさん。1987年生まれの彼は、音楽メディアとしてのCDをこよなく愛しているそう。掌サイズのディスクがもつ、特別な魅力とは?

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 僕はCD派である。あらゆる音楽メディアの中でも最も愛している。確かに、移動中なんかはサブスクの世話にもなっているし、近頃何かともてはやされているアナログ・レコードの音の良さだって知っている。業界全体で見ても、動画サイトの勢いに押され、CDはもはや音楽メディアの主役とは言い難い。それでも僕は、ここぞって時には決まってCDをプレイヤーにセットする。再生ボタンを押すと、キュルキュルとディスクを読み込む音が期待感をあおる。あのちょっとしたひとときが、音楽を聴くという行為に、ある種の実物感とリアルを与えてくれる。

 もちろん僕がCD世代ドンピシャであるがゆえの思い入れもなくはないだろう。でもそれを抜きにしたって、CDは音楽メディアとして優秀だ。

雑に扱ってもほぼ音に影響がない

 まずあのサイズ感がいい。直径12センチのディスクは掌いっぱいに収まる大きさで、大きすぎず小さすぎず、まさに音楽を手にした気持ちになるではないか。カバンにもすっぽり入ってくれるので、いつでもどこでも持ち歩ける。小学生の頃ビートルズが大好きで、学校に行く時もランドセルにCDを忍ばせていたことがあった。「僕は今ビートルズを持っているんだぜ!」そのたった一枚のCDから溢れ出る頼もしさは、たとえ何千万曲の楽曲が聴き放題のサブスクだろうが遠く及ばない。

 また、気楽に持ち歩けるのは、雑に扱ってもほぼ音に影響がないからだ。僕がアナログ・レコードになびかなかった理由はここにある。レコードはとにかく気を使わなきゃいけないことが多すぎて、僕には向かなかった。大体、聴けば聴くほど針が摩耗して音が悪くなるなんて、そっちのほうが気になって肝心の音楽に集中できない。

 そんなわけで、CDはいまだによく購入している。最近は小さな雑貨屋や喫茶店などの片隅に置いてある、店主セレクトのマニアックなCDなんかを好んで買う。そういう所のチョイスは大抵センスがいいし、試聴もさせてくれることが多いから安心。散歩ついでに街で出会った一枚となれば、愛着も湧く。何でも聴けるはずのサブスクよりも、こうしたお店のおかげで今までなじみの薄かったジャンルにも愛聴盤ができた。

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