「境内で水浴びをされて驚愕」「中国人旅行客のせいで梅毒が広がる可能性も」 中国の団体旅行解禁で起こる“観光公害”とは?

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大麻でキメた中国人

 そればかりではない。ここ最近、中国人観光客は都心から郊外へも多く足を運んでいる。中でも富士山は、東南アジアや欧米からの観光客にも人気で、装備も不十分なのに夜通しで山頂を目指す無謀な“弾丸登山”が問題となっている。

 山梨県側における富士登山の玄関口・富士急行河口湖駅前に立つ食堂に聞くと、

「この夏、明らかに大麻でキメた50~60代の中国人男性が店に来て驚きました。あまりに恐くて追い返すこともできませんでしたよ。体からすえたような独特の変な臭いが漂っていて、異常に陽気で道行く人たちに話しかけたかと思えば、独り言をブツブツと呟いていましてね。なぜか手にマイクを握って、爆音で音楽を流して歌うこともあった。河口湖の治安もここまで落ちたかと感じました」

 加えて懸念されるのが、国内で増加傾向にある性感染症「梅毒」のまん延である。

 さる医療ジャーナリストに言わせると、

「日本では若い女性を中心に梅毒が広まっており、今年の上半期だけでも感染者は7448人と昨年を上回る勢いです。このペースを加速させる恐れがあるのが中国からの観光客。実は中国国内の梅毒患者数は48万人を超え、人口比を勘案しても日本の4倍以上なんです。中国人にとって歌舞伎町は人気があり、金払いのいい上客として受け入れる店もあるので、今後が心配です」

キャパオーバーになるリスク

 こと最近のインバウンド需要は、われわれの平穏な日々を脅かしつつある。

『「無理しない」観光――価値と多様性の再発見』の著者で、観光産業に詳しい流通経済大学准教授の福井一喜氏によれば、

「中国は政治体制上、政策が急に大きく変わることがしばしばあります。今回の団体旅行解禁にしても、一気に大人数で押しかけられてしまえば、経済的なメリットとは別にキャパオーバーになるリスクも負うことになってしまいます。最近はSNSの発達で、今まで観光地とはいえなかった場所が脚光を浴びるケースも増えています。観光客は定番とされる場所以外にも、地元の人しか知らないスポットやお店などにも興味を示すからです」

 漫画「スラムダンク」に登場した鎌倉界隈が、中国からの訪日客の聖地となってしまったのが象徴的な例だとして、こう続ける。

「特に日本は治安がよいので、海外なら危険とされる地元の人しか足を運ばないようなエリアも、人気の観光地として成立してしまいます。こうした場所は、観光客を受け入れるキャパシティーが小さいので、トラブルが起きやすいのです」

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