藤浪晋太郎の来季契約に「阪神時代へ逆戻り」の懸念 ボラスの“甘言”に乗れば「ノーコン病」再発も

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「同じ過ちを犯すのではないか」との声

 米大リーグ、オリオールズはMLB最激戦区とされるア・リーグ東地区で8月を首位で終え、9年ぶりの地区優勝を目指す戦いは最終盤を迎える。その中で7月にトレード移籍した藤浪晋太郎(29)はリリーフ陣の一角に定着。当初は早々と戦力外になる可能性も指摘されていた中で存在感を示し、“藤浪株”を上げた。来季のMLB残留が視界良好となった反面、辣腕代理人のスコット・ボラス氏が絡んだ阪神時代と同じ過ちを犯すのではないかと懸念の声が上がっている。

 藤浪は8月6日のメッツ戦(ボルティモア)で、大谷翔平(エンゼルス)のMLBでの最速記録を超える102.6マイル(165キロ)の球速をたたき出すなど1回無失点、2奪三振と好投した。制球に苦しんでいたアスレチックスでの先発時代とは見違えたような投球が続き、2016~22年に阪神の投手コーチとして藤浪をみた金村暁氏(野球評論家)は投球の際に「舌」を出している変化に着目する。米プロバスケットボールNBAの元スーパースターのマイケル・ジョーダンがシュートする際に舌を出すことで知られていたが、この行為は心身共に脱力する効果があるとされる。力み返って制球を乱していた藤浪にはハマったようで、金村氏はYouTubeチャンネルで「(阪神時代は)抜いといて(リリースポイントだけ)パチーンと力を入れることを取り組んでいた。ベロを出したら力入らない。誰かがアドバイスしたと思う」と指摘した。

 舌出しの効果か、直球の球質は飛躍的に向上した。毎分の回転数はMLBで最も低い部類だった4月の1860に対し、8月はMLBでの平均値の範囲内である2143にまで上がった。100マイル(約161キロ)を超えても、いとも簡単に打者にコンタクトされていたシーズン序盤の課題は解消されつつあり、空振りを奪えるようにもなった。

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