ジュリー社長辞任で資産1000億円「ジャニーズ事務所」の今後は…新社長選びは2つのパターンが想定

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 ジャニーズ事務所の藤島ジュリー景子社長(57)が辞任する。創業者のジャニー喜多川氏(2019年に死去、享年87)の性加害問題をめぐり設置された「再発防止特別チーム」が自分の辞任を求めることを察知し、8月20日過ぎには辞めること覚悟していた。後任には誰が就くのか、ジュリー氏の支配力は排除されるのだろうか。

ジュリー氏は経営への自信を失っていない

 ジャニーズ事務所の株式は全てジュリー氏が持つ。だから社長を降りようが、オーナーのまま。次期社長を決める権限も持つ。

 ジュリー氏が誰を選ぶのか。ここでポイントとなるのが、ジュリー氏が経営に関与を続けるのか、それとも身を引くかである。

「ジュリー氏は性加害問題についての責任は感じているようだが、経営者としての自信は失っていない」(元ジャニーズ事務所スタッフ)

 自信喪失していない理由は経営が順調だから。昨年10月に元副社長の滝沢秀明氏(41)が退社して以来、元King&Princeの平野紫耀(26)と神宮寺勇太(25)元V6の三宅健(44)らが離れ、今年3月にはジャニー氏の性加害問題が明るみに出たが、会社の売り上げは落ちていないのだ。テレビ局の忖度やファンたちのお陰だろう。

 元ジャニーズ事務所スタッフによると、ジュリー氏は最近までタレントの楽曲や出演ドラマについて細かく指示を出していたという。いきなり身を引けるのだろうか。

 ジュリー氏が陰から経営への関与を続ける場合、東山紀之(56)が次期社長の最有力候補だと元ジャニーズ事務所スタッフや芸能事務所幹部らは見ている。ジュリー氏との関係が良好である上、所属タレントで最年長、さらに社内に目立った敵がいないからだ。

東山が新社長なら井ノ原と協力体制か

 東山は「サンデーLIVE!!」(日曜午前5時50分)のMCを務め、ドラマ幹部と気脈が通じているテレビ朝日を中心に各局との関係もいい。東山が新社長になった場合、ジャニーズJr.を担当するジャニーズアイランド社長の井ノ原快彦(47)と2人で会社を引っ張っていくと見られている。

 会社の予算案作成や経営方針の決定などは東山では出来ないかも知れないが、それはジュリー氏が代わりにやればいい。事務方社員の指揮官役もジュリー氏の役回りになるだろう。ただし、これでは露骨な院政になるので、世間の理解を得るのは至難に違いない。

 一方、ジュリー氏が経営から完全に退く場合、経営に長けた外部の人間を招くという選択肢もある。そのほうが社内の意識改革も進むはずだ。

 また、そもそも同社内にはテレビ局、レコード会社、広告代理店を退社した幹部がいる。その中から社長への昇格もあり得るだろう。

 もっとも、事務方がトップになると、ファンとの間の距離が広がる恐れがある。タレントの発掘と育成も先細る可能性が高い。井ノ原に全てを押し付けるのは酷だ。

 ジュリー氏が全株式をほかの芸能事務所に売却する方法もあるが、これについては「買うところはない」と芸能事務所幹部は断じる。性加害問題で会社のイメージが下落した上、人間が財産の芸能事務所は身売りでの成功例がほとんどないからだ。

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