10勝「バウアー」は近年の外国人投手でレアな存在 MLB時代とガラリと変わった点がある

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日米で最高投手の栄誉に?

 2試合連続での中4日の登板。トレバー・バウアー投手(32=横浜DeNAベイスターズ)が鉄腕ぶりを発揮し、今季10勝目を挙げた(8月25日)。先発、中継ぎ、クローザーと投手の完全分業制が当たり前となった今、バウアーのスタミナは「異次元」としか言いようがない。

 その影響だろう。「完投試合数」も選考基準となる沢村賞の最有力候補としても、取り上げられるようになった。今さらだが、バウアーは2020年のサイ・ヤング賞投手である。沢村賞の両方を受賞したとなれば、日米初の快挙だ。

 サイ・ヤング賞、沢村賞の“ダブル受賞”についてDeNAスタッフに聞いてみたら、意外な回答が返って来た。

「3月24日の入団会見で彼は目標を聞かれたとき、チームの優勝、シーズン200奪三振、そして、『沢村賞も獲りたい』と言っていましたよね。練習に取り組む姿勢、研究熱心さなどからダブル受賞もあり得ない話ではないと思っていました」

 同会見で「サイ・ヤング賞を獲っているので、沢村賞も」のコメントが通訳を介して伝えられたとき、違和感を覚えた取材陣も多かった。それはDV疑惑によって、バウアーが22年シーズンを棒に振ってしまったからである。実戦から遠ざかっていたことをあえて質問する取材陣はいなかったが、萩原龍大チーム統括本部本部長(45)はそんな会場の空気を察したのか、「はい、その活躍を期待しています」と強く言い切った。

「バウアーも負けを喫するときがあります。でも、勝っても負けても、必ず次回登板のゲームプランを話し合うんです。アナリスト、スコアラー、先発マスクを被るパートナーの伊藤光(34)と意見交換をしています。5月3日の初登板からしばらくは高めの直球、変化球を多く使っていました。それはアッパースイングの多いメジャーリーグでは有効でも、日本球界では逆効果だとし、高めと低めの配球をガラリと変えてみせました」(スポーツ紙記者)

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