またもや「恐怖のウイルス」が原因 ペットショップ「クーアンドリク」で買ったばかりの子犬を亡くした客の怒り 今月だけで2件目

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「うちの店ではパルボは発生していない」

 だが、治療の甲斐なく、2日後の21日、メイは亡くなった。悲しみに暮れる中、女性の怒りに油を注いだのは、それからの店側の対応だった。

「パルボウイルスの潜伏期間は1週間弱なので、診断された日から遡って考えると感染経路はクーリク以外に考えられません。けれど、何を言っても『うちの店ではパルボは発生していない』の一点張りなんです。『店にいる他のワンちゃんたちにも感染が広がっている可能性があるから気をつけて欲しい』と訴えても、『万全な管理をしているから違います』『徹底管理をしていて一人一人様子を見ているので大丈夫です』と」

 メイが亡くなった翌日、店員が遺体の確認をするため、女性の自宅までやってきた。女性は亡くなった原因を一緒に考えてくれるのだろうと思っていたが、

「一通りの謝罪の後、購入の際に加入した生命保障制度に則った返金手続きの話に移ってしまった。こっちは家族としてペットを迎えているのであって、何よりも心の整理を求めているのです。返金して終わりにしようとしている魂胆が見え見えで……」

クーリクからの回答は……

 パルボウイルスをめぐっては、現役社員からはこんな情報も寄せられている。

「今年3月には掛川店(静岡県)、金沢店(石川件)、サンパークあじす(山口県)、京都店(京都府)で立て続けに発生しています」

 クーアンドリクに女性の訴えについてどう考えているか質問状を送ったところ、下記の回答が届いた。

〈ご指摘のような事実はございません。一方、当該お客様とのやりとりは進行中と認識しています。当該お客様へのご説明、ご理解、ご質問がこの質問には欠如しております。現在も協議進行中の案件となりますのでコメントは差し控えさせていただきます〉

 各店舗でパルボウイルスが発生している状況については、

〈パルボウイルス感染症については、疑陽性といわれる感染症に恐れがある早期段階のチェックを行い、根絶に努めておりますが、年間数件の発生がございます〉

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「週刊新潮」2023年9月7日号

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週刊新潮 2023年9月7日号掲載

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