フランス研修で大炎上した今井絵理子議員が再び海外視察へ 参院事務局は「かなりタイトな日程です」
日程と活動報告に対する疑問
参議院の公式サイトには特別委員会の名簿が掲載されている。それによると、委員長や理事も含め、自民党の参議院議員は計17人。この17人から厳選に厳選を重ね、よりによって今井氏を推薦したというわけだ。
わざわざ今井氏を選ばなくてもよさそうなものだが、「旅程が気になる」という方も多いだろう。またぞろ物見遊山のような視察を繰り返されてはたまらない。その点を質問すると、次のような回答だった。
「今回の派遣期間は10日間ですが、移動を除くと実質7日間程度です。その中で、20か所近い視察を行います。さらに現地で頑張っている青年海外協力隊の方々との意見交換も予定しており、かなりタイトな、きつい日程だと考えております。過去に参加された先生方も『大変だった』と仰ることが多いです」(同・事務局)
最後に活動報告について訊いた。フランス研修の実情を今井氏は全く報告していない。有権者の大半は税金を払っている。ODAの研修でも同じことを繰り返すのだとしたら、特に有権者から強く批判されるだろう。
「参議院ODA調査派遣については、平成16(2004)年度の第1回以降、毎回、報告書を作成して参議院の公式サイトで公表しております。過去の例ですと、調査派遣が終わると、議員団から報告を聴取した上で、意見交換のための委員会も開催しました」(同・事務局)
今井氏は「内閣より国家が大切」
岸田内閣は低支持率に苦しんでいる。8月27日に毎日新聞と読売新聞が内閣支持率を報じたが、前者が26%、後者が35%だった。原因の一つとして、フランス視察への批判を挙げる指摘は少なくない。
今井氏は研修中、フランスの国会議員と意見交換を行った際の写真をXに投稿。外交について《こんな言葉》を聞いたと披露した。いわく、《「内政の失敗は内閣を滅ぼすが、外交の失敗は一国を滅ぼす」》──。だからこそ、どれだけ国民から批判されても、彼女は「外交=海外視察」に注力するということなのか。
今井氏の《失敗》によって岸田内閣は多大な損害を受けた。だが、彼女は自民党の国会議員であるにもかかわらず、岸田内閣の低支持率に関心はないのだろう。最優先は国家と外交であり、内閣の浮沈は二の次だとXで断言しているからだ。そして彼女はスリランカとバングラデシュに向かって旅立つ。確かに言動一致と言えるのかもしれない。
註:今井絵理子・松川るいが参加した「パリ視察」全スケジュール…研修はわずか6時間、セーヌ川クルーズ、シャンゼリゼで買い物(FLASH電子版:8月6日)
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