【町田銃撃事件】事情がわかるとかえってナゾは増えてしまい 「高山若頭」秘書の山下会長の悔しさは増すか?

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親分の反応

「今回の件について、“とても残念そうで悔しがっていた”と聞いています」

 元山口組系義竜会会長の竹垣悟氏(現在は、暴力団組員の更生を支援するNPO法人「五仁會」を主宰)は、そう語る。

 身内が非業の死を遂げたのだから、残念で悔しいのは当然だろうが、この反応には会長の過去と関係があるのだという。

 山下会長は以前、6代目山口組の2次団体・極心連合会(橋本弘文会長/2019年解散)の若頭を務めていた。現在は6代目山口組の直参組織を率いると同時に、自らは高山清司若頭の秘書役を担っている。次の若頭補佐人事がある際には最初に推挙されるのではと見られている。

 しかし、竹垣氏によれば、山下会長はかつてカネの貸し借りに関することでいわれない噂を立てられて、組織の中で冷遇された過去があるのだとか。

 それだけに鈴木舎弟が借金絡みの揉め事で殺害されたと聞いて、余計に残念に感じたのではないか、というのだ。

ナゾが増えてしまった

 ところが、どうもこの件、単純な金銭トラブルとは行かないようなのだ。伝わってくる情報によれば経緯は複雑怪奇である。

「そもそも鈴木さんは、佐々木被告に金は貸していたものの返済を催促したことがないようです」(同)

 催促されていないのに借りた側が貸した側を呼び出したということならば、普通は返済のメドがたった時だろう。しかし、実際にはそんな金はなかったようだ。

「佐々木被告はかつて所属していた稲川会に復帰したいとの考えがあった。それを組織に伝えたところ、そのためには背負っている借金を清算するようにと指示されたそうです。それで、第三者からカネを借りたうえで、500万円の借金を返すということにして、共通のカタギの知人経由で鈴木さんに連絡したと見られています」(同)

 第三者からのカネも借金なので右から左の自転車操業そのもの。その行為にはどういう意味があるのか首を傾げるところだが、この先の思考回路はさらにわかりにくい。

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