「86歳で完済のめどが」 かつみ・さゆりが語った“12億円の借金”と副業失敗列伝 「ラーメン屋でメロンパンを売ったら臭いが…」「飼育したカブトムシはバルサンで全滅」
夫婦漫才師として活躍し、数々の借金エピソードでも知られる、かつみ・さゆり。二人が明かした副業失敗列伝とは?
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かつみ さゆりちゃんと結婚して27年になるけど、借金とのお付き合いはもっと古いんですよ。今から35年前、僕が25歳のときやったかな。当時組んでいた「どんきほ~て」というコンビで漫才新人賞取りまして、その勢いのまま、大阪に2680万円のマンションを一部屋買(こ)うたんです。新築マンションで、出来上がるまでに半年くらいあったんですけど、バブルでその半年の間に価格が8千万円まで値上がりした。マンションの完成を待ってただけで資産価値が3倍になったんですから究極の不労所得です。ローンを組んでた某都銀の支店長にも呼ばれて、「かつみさん、マンションえらい値上がりしてます。仕事も順調みたいですし、うちで1千万円借りてくれませんか」と。
「4億7千万円スッたんですわ」
それを原資に株の信用取引を始めたんですわ。バブルやから何買っても上がるんやけど、アホやから自分のことを“株の天才”やと勘違いしてもうた。「これ買って」「これ売って」と注文出して、15分の漫才やって「ええ加減にせえ」で舞台降りたら500万~600万儲かってる。トータル3億円は儲けました。で、それを10億円にしようと勝負かけたときに、4億7千万円スッたんですわ。結局、残ったのは差し引き1億7千万円の借金です。
さゆり 当時、私はかつみさんとお付き合いする前でしたけど、本当に偶然、その4億7千万円をスッた瞬間を目撃していたんです。あの頃まだクールなキャラクターで売ってはったかつみさんが「どないなってますねん!」って劇場の公衆電話に向かって大声で取り乱していて。私は周りにいた芸人さんらと「なんか株でえらい目おうたみたいやで」って笑ってたんですけど、まさかその借金がわが身に降りかかるとは……。その後、本気で思いました。もう絶対、他人の不幸は笑わんとこうって。
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