「パワハラしてもOK」「悪口を広めて相手を孤立させる」 韓国ドラマが面白い背景にある「文化」を作家・久間十義が解説
「甲乙問題」と「離間事」
例えば韓国では、「甲乙(カプ・ウル)問題」という言葉がよく聞かれます。これは上位者(甲)は下位者(乙)を搾取しても構わないという心根と、そこから生じる不都合のことを言うようです。韓国ドラマにおいて、社長が威張り散らしたり、部下が土下座するシーンがよく出てくる背景には、こうした「文化」があるのでしょう。
イガンジルという言葉もあります。漢字だと、「離間事」。特定の人物の悪口を広めて、孤立させる、といった意味です。
テリマンジョは、漢字で表すと「代理満足」。他人に自分の夢などを仮託して、その人を成功させることで満足を得る。それを目的として計略を図る。韓国ドラマにはそういった場面が確かによく出てきます。
「なぜ韓国はこういうことをするのか」が理解できるように
私は韓国ドラマを通じて、ものすごくいろいろな気付きを得ました。何しろ、それまで韓国という国を全く知りませんでしたから。
韓国ドラマを数多く観ることにより、日韓関係の外交や政治において、「なぜ韓国はこういうことをするのだろう?」といった疑問が解消されていきました。韓国は、ドラマに出てくる嫌な社長のように、「ああしろ、こうしろ」と日本に要求してきます。それは「甲乙問題」という言葉が示す通りの、向こうの文化だったのか、と……。
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