「中国」「サウジ」マネーが大量流入! 世界から「日本アニメ」が“最強コンテンツ”と映る理由

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中国による日本“囲い込み”

 アニメビジネスにおける日本と中国の関係は、2010年代初頭から急速に深まった歴史がある。巨大な人口を背景に資本力をつけた中国の動画配信会社が、日本アニメの配信権を「高値」で買う事例が相次いだのだ。以降、日本のアニメ事業者にとって中国は重要な「得意客」となり、日本アニメが海外でビジネス展開を図るうえで“起爆剤”の一つにもなった。

 中国企業はその後、自分たちの手でも「日本のスタイルを取り入れたアニメづくり」を志向し、日本のアニメスタッフの引き抜きや日本へ進出してアニメ制作スタジオを設立するなどの動きを活発化させた。ただし、これらスタッフやスタジオの“囲い込み”は中国側が期待していたほどの成果は得られなかったという。

 2020年代に入ると、今度は中国国内で動画配信コンテンツに対する表現規制が強まり、同時に日本アニメの「中国輸出」の勢いが弱まるなど、日中間のアニメビジネスには停滞感が漂うことになる。そんななか、新たな動きとして始まったのが中国資本による日本のアニメ関連企業やアニメ制作への直接投資だった。

 最新の投資スタイルの特徴として、出資作品の中国展開にこだわっていない点が挙げられる。出資目的がかつての日本の人気アニメ作品の購入から、企業やIPそのものの買収など、純粋な投資へと変質したからだ。ちなみにテンセントは「リーグ・オブ・レジェンド」で有名な米国のライアットゲームズや「フォートナイト」のエピックゲームズ、韓国のWebtoonアプリのカカオなどにも出資している。世界的に成長するエンタメ産業のなかでも、日本のアニメやゲームは重要な投資分野の一つとなっているのだ。

 そして中国同様、日本のアニメなどへの投資を活発化させている「第三の国」がサウジアラビアである。

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