「知らないうちに3億円の債務者に…」 元ピンク・レディー、未唯mieが凄絶な“借金地獄”を告白 全額返済できた理由とは?
1976年にピンク・レディーのメンバー・ミーとしてデビューし、現在は歌手、女優、タレントとして活躍する未唯mie(65)。ピンク・レディーを解散して独立した際、一緒に経営をしていた男性に裏切られて3億円もの借金を負った過去がある彼女が語る、全額返済までの道のりとは――。
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【写真を見る】29歳当時の未唯mie 会社を立ち上げた頃の貴重ショット
「会社のこと、ちゃんと見た方がいいですよ」
今から30年ほど前、33歳の頃に付き人をしていただいていた女性から言われた一言が全ての始まりでした。
当時は「自分たちの音楽を追求しよう」と音楽仲間たちと事務所を立ち上げて数年がたった頃。私は形式的に会社の代表に収まっていましたが、一緒に活動していた一人の男性に経営を任せきりにしてしまい、多額の借金を抱えることになったのです。
付き人の方に指摘され、慌てて会計士の先生に状況を確認してもらうと、私の名義で組まれ、返済がままならなくなったローンが2億円以上。さらに法人税など会社の税金関係も1年半ほど滞納していて、合計3億円近い負債があることが分かりました。
4億円のビルを購入
負債の一番大きな部分を占めていたのは東京・三宿に新築した4階建ての事務所兼自宅ビルのローン。ここは、その経営を任せていた男性から「自由な音楽を目指すには大きなお金が必要になることもある。そのために不動産を持っておこう」とアドバイスされて建てたビルでした。
幸か不幸か、時あたかもバブル経済の真っただ中。それまで住んでいたマンションが2億円で売れ、さらに定期収入のないアーティストでも銀行がローンを組ませてくれた時代でした。三宿のビルは土地代と建設費を合わせて4億円ものお金がかかりましたが、マンションの売却益を差し引いた2億円のローンが簡単に組めてしまったのです。
さらにそのビルを担保に別のローンが数千万円。中には高級外車の購入費用など、およそ音楽事業に関係があるとは思えないものも含まれていました。経営を任せていた男性からは「契約書を見ても分からないでしょう」と言われ、私も特に疑いを抱くことなく実印などを預けてしまっていた。今思い返しても、本当に世間知らずだったと思います。
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