リブゴルフとの統合、出戻り選手の処遇は? PGAツアー「モナハン会長」の“ご機嫌会見”に募る不信感
PGAツアーのプレーオフ・シリーズ最終戦、ツアー選手権(8月24~27日)の開幕を控えた22日(米国時間)、ジェイ・モナハン会長が会見に臨み、「重大な発表があるのでは?」「何を明かすのか?」と注目を集めた。【舩越園子/ゴルフジャーナリスト】
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「心身ともに今が最高」と宣言
モナハン会長は6月6日、サウジアラビアの政府系ファンド「PIF(パブリック・インベストメント・ファンド)」が支援するリブゴルフとの統合合意を意気揚々と発表し、PIFのヤセル・ルマイヤン会長とともに米CNBCのニュースショーに仲良く出演、「歴史的な統合になる」と笑顔を輝かせた。
しかし、そんな驚きの発表を「寝耳に水」「抜き打ち」で知らされたPGAツアー選手たちからは怒りが噴出した。
「裏切られた」などと選手からの激しい批判を浴びたモナハン会長は、電撃発表から1週間後の6月14日に体調不良による休養を宣言。職務から離れ、公の場から姿を消した。
その間、米ゴルフ界ではモナハン会長の引退説も囁かれたが、5週間の休養期間を経て7月17日から会長職に復帰している。
8月22日、ツアー選手権が行われるイーストレイク(米ジョージア州アトランタ)の会見場に現れたモナハン会長は、病み上がりとは思えないほど元気そうで、満面の笑顔を讃えていた。
「肉体的にも精神的にも、今以上に良い状態だと感じたことはこれまでに一度もない」
言い換えると「心身ともに今が最高だ」ということだが、その表現には誇張や無理があるようにも感じられた。
統合への具体的な道のりは?
だが、モナハン会長が「PGAツアーが絶対によい結果にたどり着くことに、私は自信を抱いている」「私たちが成功しない理由は何もない」とまで言ってみせた姿には、それなりの確信を抱いているのだろうと感じられた。
「ここまでの道程は決してイージーではなかった。だが、その道程を経て、PGAツアーは以前よりずっと強くなった。一番重要なのは、そこなのだ」
そこまできっぱりと言い切り、会見の出だしの20分ほどは、質問を受ける代わりに独演状態でスピーチ。にもかかわらず、すべて聞き終わってみると、モナハン会長の会見の中身は、期待外れで肩透かしを食らったという印象だけが残った。
結局、PGAツアーとPIFの統合に関する具体的な進展は、現状ではほとんどないということなのか。
いや、PGAツアーとPIFの上層部が「討議を重ねている」ことだけは明かされた。しかし、その中身については、モナハン会長は「語れない」「明かさない」という姿勢を終始貫いた。
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