人気作家は複数パターンでどんどん本を出してほしい 全ての本はファンブック?(古市憲寿)

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 村上春樹さんの新作『街とその不確かな壁』の愛蔵版が刊行されるという。著者直筆サインとシリアル番号入り、職人による手製本でお値段10万円(税別)。新潮社の本らしからぬおしゃれさで、春樹ファンはうれしいだろう。

 本の愛蔵版はもっと増えていいと思う。

 音楽CDなどは数パターンを発売するのが常識となっている。ライブ映像、写真集、写真集(別カット)、写真集(さらに別カット)など特典を変えて同じCDを出すわけだ。いつまでも売られ続ける「初回限定盤(A、B、C)」、もはや出荷数が少なそうな「通常盤」、送料も結構高い「ファンクラブ限定盤」といった具合である。...

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