アンチエイジングで年商18億円! 元女優・君島十和子が語る経営哲学「きれいでいるのも仕事」
巷では彼女のファンのことを「トワラー」と呼ぶ。美容家でありウェブメディアで連載を持つ君島十和子さんも御年57歳。最近も新著を出して、これまた売れているのだが、本業は化粧品などを手掛ける経営者である。元お嬢さま女優が、いかにしてやり手社長になったのか聞いてみた。
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「あら、こんにちは~」
東京・渋谷区にある瀟洒(しょうしゃ)なビルを訪ねると白いブラウス姿のご本人が姿を現す。隣のブースでは、夫の君島誉幸(たかゆき)氏(結婚時は君島明氏)が打ち合わせをしている。ここは二人が経営する会社「FTC」の事務所だ。
「騒動で逆に有名にしてもらった」
彼女が今の会社を作ったのは結婚10年目の2004年。義父・一郎氏の遺産をめぐる騒動が一段落した頃だ。誉幸氏は父のブランドを引き継いだが、20店あった店舗は撤退を重ねていた。代わって経営の舵を取ろうと考えたのかと聞くと、十和子さんは首を横に振る。
「もともと私はJALのキャンペーンガールだったので夏は真っ黒に日焼けしていたのです。でも、色がさめてくると、肌がボロボロ。仕事も減り、人と話すのも怖かった時期がありました。そのあと結婚するのですが、主人が皮膚科医なのでアドバイスをもらいながらスキンケアを続けていたら、ある時“あなた、肌がきれいね”と言われた。お世辞かもしれませんが、うれしくて自分でスキンケアのコスメを作ろうと考えたのです。かつての騒動では私のことも随分雑誌に書かれましたが、逆に有名にしてもらったと思っています」
以来19年、化粧品から始まったラインナップはシャンプーやアンチエイジング商品にも広がった。都内にコールセンターを構え、ECと合わせて年間約18億円(昨年度)を売り上げている。登記上の代表である誉幸氏は財務・経理が主で、十和子さんは商品の開発や販売促進、PRを担当する。
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