3年前の「夏の甲子園」は新型コロナで中止 その年、ドラフト指名された「高卒3年目」プロ野球選手たちのいま

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 いよいよ大詰めを迎える「夏の甲子園」こと「全国高等学校野球選手権記念大会」。今年で第105回を数える長い歴史を持つが、戦後で1回だけ優勝校のない年があった。新型コロナウイルスの影響で中止になった2020年(第102回)である。この年は、同年の「第92回選抜高等学校野球大会」(春のセンバツ)に出場が決まっていたチームによる「2020甲子園高校野球交流試合」が行われた。

 とはいえ、“失われた夏”感はどうしても否めない。そこで気になるのが、第102回の開催時に高校3年生だったドラフト指名選手たちだ。高卒プロ3年目なら、どの球団もまだ2軍で鍛えるのが基本方針だろうが、今回紹介する8人は現在すでに活躍中だ。(文中の数字や成績は8月17日現在)

世代トップはやはり中日ドラ1の髙橋か

【中日ドラゴンズ:髙橋宏斗】

 まずはこの世代のトップを走っている髙橋から。最速154キロの剛球で、ドラフト前には全12球団のスカウトから「世代ナンバー1」の評価を受けた若きドラ1右腕だ。プロ2年目の昨シーズンは開幕から先発ローテーション入りを果たし、19試合に登板して6勝7敗、防御率2.47をマーク。奪三振数も134を数え、規定投球回未到達ながらリーグ3位に輝いた。

 この驚異の奪三振マシーンぶりが評価され、今年3月の「2023 ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)」では日本代表メンバーに選出された。3試合にリリーフ登板し、3回を被安打3、5奪三振、失点自責点1の好投で日本の優勝に貢献している。

 今季は打線の援護に恵まれないなか、18試合に登板して5勝7敗、防御率2.51、114奪三振をマークしている。セ・パ交流戦の千葉ロッテマリーンズ戦では、9回5安打無失点でプロ初完投・初完封勝利を達成した。今季のノルマは最低でも二ケタ勝利と規定投球回到達だろう。

【オリックス・バファローズ:山下舜平大】

 ドラ1指名で入団した山下舜平大は、最速154キロの角度ある直球と豊かな将来性が高く評価された。過去2年、1軍での公式登板はなかったが、今季はついに開花。オープン戦での好成績から初の開幕1軍とローテーション入りが確実視されるなか、なんと開幕投手に抜擢された。

 埼玉西武ライオンズとの開幕戦では5回途中1失点と好投したものの、同点の場面で降板して勝敗はつかず。プロ2度目の先発となった東北楽天ゴールデンイーグルス戦では、5回2安打3四死球10奪三振無失点の力投で見事プロ初勝利を決めた。それからは登板14試合で8勝3敗、87奪三振、防御率1.73の好成績をマークしており、パ・リーグ新人王に向かって突き進んでいる状況だ。

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