韓国で相次ぐ「無差別殺傷事件」の恐怖 犯人の言動から浮かび上がる「異様な犯行動機」とは
“嘘予告”がつづく中で…
事件以降、インターネット上には「いつ、どこどこで、刀で人を殺す」などの殺害予告が相次ぎ、市民は不安を募らせている。予告された地域は、ソウルの江南駅、蚕室駅、高速ターミナル駅、そして釜山の西面駅などの繁華街。外国人観光客も多い一帯でもある。もちろんほとんどが嘘であり、偽りのポスティングを掲載した70人ほどが逮捕された。
しかし、「高速ターミナル駅で警察を刺し殺す」という投稿をした20代の男は、実際に予告当日に駅で包丁を所持して徘徊しており、警察に逮捕されている。また8月4日には、大田市の高校に卒業生の男性が侵入し、凶器で教師の身体7カ所を刺して逃走、警察に逮捕される事件も起きた。翌5日には京畿道龍仁市で、40代の男性が包丁を持って街を徘徊し、建物の入口を足で蹴るなど異常な行動を行い警察に逮捕されている。
韓国の国会議員は、精神疾患を抱えた患者の管理をさらに徹底し、繁華街に警察を補強するなどの対策案を出しているが、一歩遅れの感はぬぐえない。もはや外国人観光客が頻繁に訪れるソウルの明洞、東大門、江南、そして釜山市の海雲台、西面なども安全とはいえない。今後、観光産業にも打撃を与えるのではないかという懸念も高まっている。