小学校時代の壮絶イジメが原因で 「穏やかな暮らし」を求めた44歳男性の変心 「彼女の夫は自分のはず」 と思ってしまった瞬間 【不倫の恋で苦しむ男たち】
「恋は苦しい」
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不倫をしている多くの男女は、恋の楽しさを語りつつも、最後は必ずと言っていいほど、この言葉を口にする。不倫でなくても恋は苦しい。相手は自分ではないから心の奥底まではわからないし、出会う前の相手を知らないのも歯がゆい。離れている時間、相手は何をしているのだろう、自分はこんなに想っているのに相手も同じように自分を想っているのだろうか。いろいろ考えていると、はたして相手は本当に自分に愛情と情熱をもっているのだろうかと疑心暗鬼にさえなってくる。
これが不倫であればなおのことだ。妻の笑顔に心を痛めながら、つい不倫相手も夫にこんな笑顔を向けるのだろうかと思い悩む。そう語ってくれたのは、遠藤智士さん(44歳・仮名=以下同)だ。
「僕は物事をあまり深く考えないタイプだったんですよ」
苦い笑いを顔に貼りつけて、智士さんはそう言った。
「人生楽しく、ほどほどでいいと思って生きてきた。得することがあるなら乗るけど、誰かを裏切ってまで得をしようとは思わない。恨まれたり憎まれたりするのはとにかく嫌だった」
とつぜんはじまった「いじめ」
人の嫌悪感を何より恐れたのは、小学校高学年のころ、何がきっかけかわからないがいじめにあったことが原因だ。やたらとみんなにからかわれている子がいたので、ある日、その子に話しかけた。からかうと言うより、彼には“いじめ”に見えたからだ。
「そうしたら翌日から、なぜか僕がターゲットになった。当のその子もみんなと一緒に僕を無視した。ある日を境に世界が変わった。そんな感じでした。上履きにゴキブリが入っていたこともあったし、机の奥に腐ったパンが詰められていたこともあった」
彼は担任にその件を話した。実際、パンは自分でほじくり出さずに教師に見せた。ところが教師は「おまえが給食のパンを残して忘れてたんだろ」と笑った。その言葉に、クラス全員が笑った。
「僕はこういう大人にはなるまいと、そのとき心に決めました。うちは裕福ではなかったから、私立中学に行く余裕はない。その小学校のほとんどの子が、そのまま地域の中学に行くのはわかってる。そうなるとこのいじめは今後3年間、続く可能性がある。小学校6年になる前に、人生に絶望しました」
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